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新規いもち剤アチーブを市場投入 仕上げ剤及び無人ヘリ散布に魅力
−日本農薬・BASF−

 日本農薬(株)(大内脩吉社長)とビーエーエスエフ アグロ(株)(エドワード・J・ブラウンJr.社長)は1月25日、東京都中央区日本橋の日本農薬(株)本社において記者会見を行い、新規いもち剤「アチーブ」を市場投入していくことを明らかにした。

 2月21日から市場投入されるのは『アチーブ粉剤DL』、『アチーブ粒剤9』の2剤。平成12年12月21日付で農薬登録を取得したもので、日本農薬(株)とビーエーエスエフ(旧アメリカン サイアナミッド カンパニー)が共同開発した新規化合物フェノキサニルを主成分とした長期持続型本田いもち剤。

日本農薬(株)
大内社長
ビーエーエスエフ
アグロ(株)
エドワード・J・
ブラウンJr.社長

 フェノキサニルは、1981年に旧シェル社が発見したもので、1995年からNNF−9425のコード番号で(社)日本植物防疫協会を通じて委託試験が実施され、既存剤に比べ安定した防除効果が得られることが確認されたもの。

開発経緯を説明する
日本農薬(株) 荒木開発本部長

 本剤は、メラニン生合成阻害剤であり、いもち病菌に対して0.1ppmといった極めて低濃度で付着器からイネ体への侵入を阻止する。また、既に侵入、発病したいもち病菌に対してその後のまん延を防止する胞子飛散阻止効果(シャットダウン効果)を持ち合わせている。
 浸透移行性及び効果持続性に優れ、また散布適期幅が広く、さらに環境要因などの効果変動要因の影響を受けにくい、等が本剤の特長として挙げられる。

 販売チャネルは、両社とも系統、商系の2元。本剤の販売、普及に当たっては、両社で「アチーブ協議会」を設立し、5年後には日本国内の穂いもち市場の約50%のシェアを目指していく。因みに、現在の国内いもち病防除剤市場は、葉いもち約200億円、穂いもち約100億円、となっている。
 なお、アチーブの混合剤『アチーブモンカットF粉剤DL』、『アチーブモンカットトレボンF粉剤DL』、『アチーブトレボン粉剤DL』、『アチーブスミチオントレボン粉剤DL』の4剤は日本農薬(株)一社の取扱いで、3月より上市される予定。

 記者会見席上、日本農薬(株)の大内社長は「研究開発型企業」として挑んでいくとするなか、「本剤は予防と治療効果を兼ね備えており、精力的な販売展開を図っていきたい」と力説。本年が長期5カ年計画の初年度に当たることから、アチーブを大型品目に成長させる意向を示した。

 また、ビーエーエスエフ アグロ(株)のエドワード・J・ブラウンJr.社長は「歴史的に権威を持ち、販売力に強味を持つ日本農薬(株)とタッグを組むことの意味は大きい」とし、「水稲は重要な戦略作物であり、アチーブはより効果の高いいもち剤であることから、農家ニーズに大きく対応できる新剤」、を強調した。

 【主催者側の出席者
 ビーエーエスエフ アグロ(株)=エドワード・J・ブラウンJr.社長、片岡康平東日本統括兼事業戦略部長、村井繁夫開発登録部長、田中明寛技術普及部長、松田寛マーケティング部マネージャー 日本農薬(株)=大内脩吉社長、荒木不二夫開発本部長、田村守雄営業本部長、濱口洋開発部長、梶原治開発普及部長

 【解説
 アチーブの有効成分「フェノキサニル」は1981年、旧シェル社が発見したもので、上市まで20年の歳月を経ているのは少々長いが、それだけに関係者の努力に対して敬意を表すとともに、本剤が大きく成長することを祈ってやまない。
 いもち剤の市場を見ると、先行の本田散布剤が定着していること、近年のいもち剤と殺虫剤を混合した育苗箱処理剤が急伸していること、などの背景から、フジワンの存在も含めてアチーブがどのような販売戦略で展開されるかが注目されるところ。

 この中で、最近のカメムシの発生もあることから、4混合剤が「仕上げ剤」として成長することが期待される。また、『アチーブ1キロ粒剤24』において、使用量が現在の10アール当たり1kgに加え0.75kgが開発途上にあり、無人ヘリコプターによる散布に魅力がある。さらに、『アチーブ粒剤7』(開発中)の登場も待たれる。

シャットダウン効果とは

既に感染・発病したいもち病菌に作用して病斑からの分生胞子飛散を抑える効果。

いもち病菌のライフサイクルを遮断(シャットダウン)することで、上位葉や穂いもちへの伝染を防ぐことができます。




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