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堅調に推移する北興化学の決算
農薬部門は351億円の売上高を確保

−北興化学工業−

 北興化学工業(株)は1月25日、平成12年11月期決算短信(連結)を公表した。それによると、グループの当期の売上高453 億2,500万円(前期比1.2%増)、経常利益26億8,900万円(同11.6%増)、当期純利益5億8,200万円(同36.4%増)と、堅調さを示した。
 一方、北興化学工業(株)の単独決算では売上高441億700万円(前期比1.6%増)、経常利益24億3,700万円(同12.3%増)、当期純利益4億3,000万円(同37.4%増)と、依然安定した伸長を見せている。

 ファインケミカル事業の主力である農薬の国内販売は、水稲育苗箱専用殺虫殺菌剤「Dr.オリゼプリンス粒剤」、水稲用種子消毒剤「モミガードC水和剤」、園芸用殺虫剤「アファーム乳剤」、園芸用殺菌剤「シルバキュアフロアブル」、「ホクガード乳剤」など新剤の重点拡販に努め、さらに水稲のカメムシ類が全国的に多発生したことにより水稲用殺虫剤および殺虫殺菌混合剤が伸長したため前年を上回った。
 受託製造は、拡販に尽力したものの、取引先の在庫圧縮などの影響を受け前年並みにとどまった。輸出においては、中南米の異常気象及び円高などの影響を受けたことにより前年を下回った。

 次に、家庭園芸剤は、新商品の殺菌剤「マネージエアゾル」、除草剤「カソロン粒剤2・5」が好調の裡に推移したが、東北以北の積雪の長期化等による需要の伸び悩みなどにより前年を下回った。これらの結果、当部門の売上高は350億9,400万円(前期比0.8%増)となった。

 一方、農薬以外のファインケミカル製品の販売について、国内においてはIT関連業界が活発化した影響から、電子材料原料、フォトレジスト樹脂素材、樹脂硬化触媒など電子材料関連製品が好調であった。その他の製品の多くは、総じて価格競争の激化などの影響を受け低調だった。
 また、輸出においては、主要輸出先である欧州各国の通貨の低迷や香料原料の競争激化などの影響を受け、前年を下回った。この結果、当部門の売上高は99億8,300万円(同2.4%増)となった。

 次期の連結業績予想については、グループを取り巻く予断を許さない事業環境を勘案し、売上高447億円、経常利益22億5,000万円、当期純利益11億3,000万円を見込んでいる。また、北興化学工業(株)の次期の業績予想については、売上高434億円、経常利益20億円、当期純利益10億円を見込んでいる。
 北興化学工業(株)では、中期的な経営戦略として、ことファインケミカル事業の主力である農薬の製造、販売においては、市場ニーズに合った新製品の開発と普及・拡販に注力し、保有する製造技術を最大限に活用するとともに物流の合理化など総合的なコストダウンを進め、更なる収益力の強化を目指している。






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