全国無洗米協会が提供したＴＶＣＭは、関係者の予想を超える反響をみた。そのことでも判るが、無洗米は消費者のニーズに対応した「新時代の米」であり、年々消費者の支持を得て普及・拡大していくことは確かであるだろう。
　平成11年度に17万ｔの生産量であった無洗米が、12年度には30％増の22万ｔに拡大、「さらに２、３年後には100万ｔに達する（読売新聞）」とする予測もあり、こうした無洗米の普及状況を受けて最近、ＢＧ無洗米加工ラインの新・増設ラッシュが進行している。

　平成12年７月には、木徳神糧（株）が、首都圏生協等へのＢＧ無洗米需要の増加により、本牧工場に３ｔラインを増設し、合計２ライン体制とした。
　同年10月には、首都圏の大手卸である千葉県食糧（株）が、新たにＢＧ無洗米加工ラインを導入し、大手量販店、生協、地元スーパーを中心に4320ｔの年間生産目標に向け、精力的な営業展開を進めている。
　同年１２月には、（株）ミツハシが、徹底した品質・衛生管理に基づいたＢＧ無洗米専用工場を開設し、早くも月間1000ｔを供給しており、フル稼働状態のため、もう１ラインの増設を決めている。
　さらに今年に入ってからも、増設の動きは加速している。木徳神糧（株）の桶川工場では、本年２月中旬を目途に３ｔラインを１基増設する。
　関西圏では、京都府下最大手の（株）京山が、主要取引先である京都生協のニーズを受けて，ＢＧ無洗米加工ラインを導入した。京都生協が取扱い米の全量を段階的にＢＧ無洗米（「エコぴかり米」）化することにより、年間6000ｔの生産が見込まれるのに加え、業務ルートの展開もあり、フル稼働状態だ。
　また昨年12月に（株）東友精米が、米穀業界では画期的な試みとなるＨＡＣＣＰ対応炊飯工場に直結したＢＧ無洗米加工ラインの設置を完了した。この工場は、とぎ汁排出の防止、配送コストの削減、ＢＧ米ご飯の新鮮・安全な供給等、今後の炊飯工場のモデルケースとなっていくものと思われる。