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農業薬品事業で合弁会社設立
「事業見直し」と「販売力強化」で一致

― アベンティス・塩野義製薬 ―

 アベンティス クロップサイエンス社(本社:仏・リヨン市)は5月31日、作物保護・作物生産のトップメーカーであるアベンティス クロップサイエンス社と大手製薬会社の塩野義製薬(株)(本社:大阪市中央区)が、両社の日本国内での農薬事業を統合する内容の合意書に5月28日調印したと発表した。
 新会社の名称は、「アベンティス クロップサイエンス シオノギ(株)」で、本社は東京に置かれる。10月1日の合弁会社設立が予定されており、出資比率は、アベンティス クロップサイエンス社が66%、塩野義製薬(株)が34%となる。新会社の社長には、現アベンティス クロップサイエンス ジャパン(株)のジャック・デュピュイ社長が就任する予定。
 この点、アベンティス クロップサイエンス ジャパン(株)のジャック・デュピュイ社長は「2000年度の両社の売上高を合算すると290億円となり、アベンティス クロップサイエンスの幅広い製品群に、塩野義製薬(株)の強力な販売力がプラスされることで、アベンティス クロップサイエンス シオノギ(株)は日本の農業薬品市場におけるトッププレイヤーの1社になる」とコメントしている。
 また、塩野義製薬(株)の塩野元三社長は「シオノギは中期経営計画で医療用事業を軸とすることを掲げており、その一環として関連事業の見直しを行ってきております。その事業見直しの第一歩として植物薬品事業に関して、30年以上にわたり、お互いに重要なビジネスパートナーと位置付け、良好な信頼関係を構築してきたアベンティス クロップサイエンスとの間で新会社を設立する、最も望ましい形を造ることが出来ました」としている。
 今回の合弁会社設立については、少なくとも4〜5年前から交渉が行われていた。農薬需要の減少の中で、生き残り戦略を模索していた塩野義製薬(株)と日本の国内販売力を強化したいアベンティス クロップサイエンス社の思惑が一致したもので、他の医薬メーカーであるなか農薬事業に進出しているメーカーに与える影響は大きい。



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