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アグリビジネス業界ニュース

常に高い目標に挑戦し社会に貢献
新会社アリスタが本格的に船出
アリスタ ―

『新会社発足記念パーティ』

 アリスタライフサイエンス(株)(植木良彰社長、本社:東京都中央区明石町8−1 聖路加タワー)は10月25日、東京・港区の虎ノ門パストラルに関連団体・企業など約360名を集め『新会社発足記念パーティ』を開催、国内外に新会社の企業理念を明らかにした。

 席上、植木良彰社長は「短期間で、よくこれだけの統合が成就した」と統合までの経緯を報告するなか、「常に高い目標に挑戦することで逞しく成長し、社会より存在価値を認められ、活力と活気のあるエクセレントカンパニーを目指す」と基本方針を語った。

植木良彰社長
アリスタ
ライフサイエンス(株)
植木良彰社長
加納實専務
(株)トーメン
加納實専務

山本佳彦会長
農薬工業会
山本佳彦会長
田代守彦社長
(株)トーメン
田代守彦社長
半林亨社長
ニチメン(株)
半林亨社長

 また、来賓として挨拶に立った山本佳彦農薬工業会会長は「新会社が、輝かしくスタートされたことにお喜びを申し上げる」とした上で、「両社統合によるシナジー効果を発揮され、さらなる飛躍を」と新会社に対する期待を述べ、「世界的なクロップサイエンス企業の誕生を、共に喜びたい」と熱弁で結んだ。
 さらに、主催者側として(株)トーメンの田代守彦社長は「(統合まで)一人の落伍者もなく、社員の志気の高まりを大切にしたい」、またニチメン(株)の半林亨社長は「全力を尽くして事業に取り組みたい」(乾杯の音頭)と、それぞれ挨拶している。なお、中締めは(株)トーメンの加納實専務執行役員が執っている。
 アリスタは(株)トーメン、ニチメン(株)を親会社に持ち、本年4月以降アリスタライフサイエンスTM(株)、アリスタライフサイエンスNM(株)の各々100%持株会社として、両子会社を通じて営業活動を続けてきたが、この10月1日に統合がなり船出している。
 新会社は、ライフサイエンス事業の開発、普及を精力的に進め、一方ではマーケティング・流通を含めメーカーと商社の機能を併せ持ち、その複合機能をよりよく生かして事業をグローバルに展開するユニークな会社として注目され、商社系として業界に新局面の到来を告げたと言える。

 【解説
 このところ農薬業界でも、欧米の巨大企業によるM&A(企業の合併・買収)の動きが顕著だ。トクスパッケージ(毒性データ)を揃えるためのコストが掛かりすぎること、また世界的な農薬市場の頭打ちから合理化及び体質強化を迫られていることが背景にあり、巨大化しないとコストが吸収できないことが最大の要因。
 主な動きを見ると、1999年にローヌ・プーラン アグロとアグレボが合併しアベンティス クロップサイエンスが誕生した。2000年にはBASFがアメリカンサイアナミッドを買収し農薬事業を強化、またノバルティスとゼネカの統合でシンジェンタが発足した。
 本年に入ると、ダウ・アグロサイエンスがローム・アンド・ハースの農薬部門を買収、さらにバイエルはアベンティス クロップサイエンスを取得し世界第2位のポジションを確保した。これによりM&Aの一つの「峠」を越えたと見られるが、決して終息したとは思われない。
 一方、国内企業の動きは住友化学が回転軸となっている。2003年10月の三井化学との統合に向け水面下で調整が進んでいるが、これに先駆け同社は傘下のアグロスをアグロ事業部に吸収し、さらに非農耕地(ゴルフ場・家庭園芸)の農薬会社「日本グリーンアンドガーデン」を設立し、将来的な体制を固めた。
 しかし、総じて国内企業はまだまだ重い腰をあげていない。系統3社はどのような路線で行くのか。また分社・独立の方向性を明らかにした三共、武田は独り立ちできるのか。さらに海外展開を含め精力的な展開を見せる石原産業、日産化学、日本曹達、日本農薬などの各社だが、本当の将来的ビジョンは構築されているのか。
 この中で、今回の世界的商社のトーメンとニチメンの統合による「アリスタライフサイエンス」の設立は、「世界的なクロップサイエンス企業」の誕生を匂わせ、強烈なインパクトを業界に与えた。上記の国内企業各社は確たる「原資」を保有していることが最大の魅力であり、このことをもっと誇りにすべきであろう。ともあれアリスタの誕生は、「国内企業生き残り戦略」の模範となろう。




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