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アグリビジネス業界ニュース

三井物産との合併で生物農薬の新会社発足
― アグロ カネショウ―


 アグロ カネショウ(株)(櫛引博敬社長、本社:東京都港区)は7月22日、三井物産(株)と合弁で生物農薬の開発・登録取得・維持管理及び販売を手掛ける新会社「セルティス ジャパン(株)」を発足させることで合意に達したと発表した。生物農薬専門会社が、日本で初めて誕生する。
 現在、果樹及び野菜など生物農薬の市場は、世界でほぼ400〜500億円、日本では約30億円〜約40億円とみられている。世界的に市場拡大の傾向にあり、日本においてもIPM(総合的病害虫管理)の拡展により、今後の需要増大が見込まれているが、反面、競争激化が予想されていることも事実。
 アグロ カネショウ(株)では、かねてより化学農薬との兼務体制を見直すことが経営戦略上重要であると判断、これまで同社が行ってきた生物農薬の登録取得・維持管理業務をセルティス ジャパン(株)に移管(販売は、アグロ カネショウ(株)が担当)し、さらに三井物産(株)の所有するセルティス商品を始め、様々な生物農薬などの日本での市場開発や登録作業、技術普及を行っていく。こと「技術販売」に定評のある同社だけに、将来的に有望とみられる。
 同社は昨年、三井物産(株)がサーモ トリロジー(現セルティスUSA)を買収する以前から日本市場でBT農薬の販売を手掛けていたが、本合弁を通じて生物農薬分野で三井物産(株)と提携することで、国内・外の販売拡大に弾みをつけていく。3〜5年後の売上高は、約8億円を予定している。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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