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アグリビジネス業界ニュース

「ユニクロ」の食品事業ブランド名は「SKIP」
取り扱う米は全量「BG無洗米」に


BG無洗米

 人気ブランド店「ユニクロ」で知られる(株)ファーストリテイリングは、食品事業分野に参入することを表明して社会的な話題となったが、その食品事業を担う100%子会社の(株)エフアール・フーズは、10月3日、事業の概要を発表した。
 その中で、同社が取り扱う米は全量無洗米とし、製法は(株)東洋精米機製作所が開発した「BG無洗米」を採用することを公表した。
 「おいしい、たのしい、あんぜん、なっとく」を前面に打ち出した、新しいスタイルの食品事業がいよいよ11月からスタートするが、BG無洗米もその一翼を担うことになった。
 この食品事業のブランド名は「SKIP(スキップ)」で、 販売品目は米、野菜、果物、牛乳、卵など計100品目になる予定で、品目数では一般スーパーの品揃えの半分程度になる。
 また価格はスーパーや小売店より二割ほど高くなりそうだが、「食品は価格よりも、おいしく新鮮で安全かどうかが大事。これだけの生産管理をしていてこのプライスで売っているところは他に無い」とエフアール・フーズの柚木社長は語る。
 すべての食品について、永田農法で著名な永田照喜治氏の指導を受け、契約農家が、自然本来の味を最大限に発揮させた厳選商品を販売すると共に、生産履歴を記録し公開する。
 さらに約50種類の農薬について残留農薬検査を実施(残留農薬及び重金属検査は(財)雑賀技術研究所で検査)し、安全基準に合格したもの以外は出荷しないという徹底した安全管理のもとに販売される。なお検査結果や食品を購入した消費者の意見も、生産者にフィードバックされる。
 当面は定期購入会員制及びインターネットによる通信販売と、トラックやテント販売による移動販売の2方法だが、本格的な販売は11月中旬からとなる。
 偽装表示やBSE問題で食品業界が揺れる中で、(株)ファーストリテイリングは食品事業分野へ新規参入することとなるが、同社の柳井社長は「食品の安全性が問われるなか、社会的ニーズを果たすことができる」と述べ、コメについては「全量無洗米で販売する。無洗米にはさまざまな製法があるが、慎重に調査した結果、(株)東洋精米機製作所のBG無洗米が安全性、品質面で信頼出来るものであり、採用した」と語った。
 「SKIP」で扱われるBG無洗米は、福島県小高町産「コシヒカリ」、福島県玉川村産「コシヒカリ」、福島県新地町産「コシヒカリ」、秋田県大潟村産「あきたこまち」の4種類で、いずれも福島県のBG無洗米工場で加工生産される。


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