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アグリビジネス業界ニュース

人気高まる『エルトロセブン』
芝草肥料分野に本格的に進出

―ニチノー緑化―


有森社長
有森社長
 (株)ニチノー緑化(有森正紀社長、本社:東京都中央区)では、9月24日より緩効性肥料『エルトロセブン』、生物性土壌改良材『エルトロ有機』の販売を開始し順調な滑り出しをみせた。100億円市場といわれる芝草分野に、本格的に進出していく。
 同社は、基盤事業である農薬販売事業に加え、全く新しい分野である芝生販売事業に国内主要芝生生産地とタイアップし、数年前よりカリフォルニア生まれの日本芝「エルトロ」と日本芝の不十分な点を大幅に改良したハイブリッド品種「ビクトール」の販売を開始、現在これらの栽培・販売面積は年間100ha以上となり、販売面積実績も約400haにおよんでいる。
 このように知名度を得てきた2品種だが、管理者の高齢化による
肥料施用の負担増加、人員削減によりキメ細かな施肥ができないなど、現場での問題は多い。銘柄芝としての生産地での品質管理徹底と施工現場での品質向上の一助とするために2製品の開発・導入に至った。
好評の『エルトロセブン』
好評の『エルトロセブン』
 主力となっている『エルトロセブン』の特長をみると、本肥料は緩効性コーティング肥料であることから、特に「エルトロ」に最適だ。設計散布量は60g/m2となっており、1年の生育期間中に必要なチッソ成分(15g・N/m2)を一発処理出来ることが最大の特長。
 また、芝の垂直方向への急激な伸びがないことから、刈り込みの軽減、省力化に大きく貢献していることのほか、芝の生育パターンに合わせた即効性と緩効性のチッソをバランスよく配合しているため、約6カ月間という長期にわたる持続効果が期待できる。
 さらに、緩効性チッソ成分は温度に合わせて溶出するため、低温時には溶出が止まり無駄がない環境に優しい肥料となっているほか、苦土、マンガン、ホウ素などの微量要素も合理的に配合されていることから芝の健康な生育を促す。加えて、コーティング被膜は太陽光により小さく崩壊し、さらに微生物によって炭酸ガスと水に分解されるという特長も見逃せない。
 一方、生物性土壌改良材の『エルトロ有機』には病害抵抗性を高める特長のほか、有機物の分解、土壌の耐水団粒構造、芝生の健全な生育をそれぞれ促進する効果があり親しまれている。
 今や、全国区の銘柄芝になりつつある「エルトロ」と「ビクトール」。この中で、栽培期間の長いイネ科植物である芝には緩効性肥料の兼ね備えた特長がよくマッチングしていることから、今後の市場拡大が期待されている。有森社長は、「『エルトロセブン』は従来にない7つの特長を有しており、エンドユーザーのニーズに大きく対応できる」と力強く語り、芝生生産地ともども芝生産販売事業を複合的に成長させたい意向を明らかにした。


エルトロセブンの効果(イメージ図)


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