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アグリビジネス業界ニュース

宇部興産の農薬事業を買収
農薬事業の売上高は230億円に

―昭和電工―


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 昭和電工(株)(大橋光夫社長、本社:東京都港区)は1月8日、連結子会社の(株)エス・ディー・エス バイオテック(白井孝社長、本社:東京都港区、以下SDS)が宇部興産(株)(常見和正社長、本社:山口県宇部市)の農薬事業を買収したと発表した。
 今回の買収は、SDSの原体メーカーとしての地位を確固たるものとする昭和電工(株)の農薬事業戦略と、経営資源を医薬・機能性材料部門に集中する宇部興産(株)の思惑が一致したもの。買収金額については、いまだ明らかにされていない。
 対象となる農薬は、イネ、小麦などの種子消毒用殺菌剤ペフラゾエート(商品名ヘルシード)、果樹、柑橘などの殺菌剤オキスポコナゾール(同オーシャイン)、菊、ばらなどの花き用殺菌剤ジフルメトリム(同ピリカット)の3製品で、これらの農薬登録、安全性試験データ、営業、製造、特許、商標などに関する宇部興産(株)の保有する全ての権利となっている。
 特に、ヘルシードはイネ用種子消毒剤として国内市場で高いシェアを有した基幹剤であり、箱育苗で使用されるダコニールとの種子〜育苗の体系防除の普及、あるいは既存の水稲用除草剤ダイムロン、カフェンストロール、ベンゾビシクロンとの営業上の相乗効果が期待されている。
 これらにより、昭和電工グループの農薬関連事業の売上げ規模は、3年後には230億円に達する見込み。
 
 


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