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2008年の売上高75億円へ 夢ある事業目標を明確化
―バイエル・エンバイロサイエンス―


後藤純事業本部長
後藤純事業本部長
 バイエル クロップサイエンス(株)の家庭・緑化・生活環境製品を担うエンバイロサイエンス事業本部(後藤純事業本部長、以下=ES)が7月1日、組織再編を実施し新たにスタートした。長引く経済の低迷のなか、夢のある事業目標と方向性の早急な明確化をはかり、2008年には75億円の売上高を目指す。
 ESが業務管理グループを除く3製品部門に分けられた背景には、各部門の登録認可制度や顧客がそれぞれ異なることが挙げられる。それぞれの顧客ニーズに応えていくため、スペシャリストとして適時適切なマーケティング戦略を実践するために専門化した。
 家庭製品部門から見ると、主力となっているのはアリルメート関連AL剤である。AL剤は、直ぐに散布できる希釈済み製剤のこと。今後このAL剤を主体に製品ラインを増強する。また、肥料と浸透性の殺虫剤を混合しスティック状にした『ブルースカイスティック』を本年新たに上市した。
 ゴルフ場を中心とした緑化製品部門では、芝専用殺菌剤の『セレンターフ顆粒水和剤・粒剤』が広く愛用されている。その他、殺虫剤の『タフバリアフロアブル』、除草剤の『アージラン液剤』、『フルハウスフロアブル』、『フェナックスフロアブル』等が主力製品である。2004年には薬害が極めて少なく、殺菌スペクトラムの広い『クルセーダー』の市場投入を計画している。
 生活環境製品部門では、シロアリ剤が注目される。主力は、「ハチクサン」、「ターミドール」で、他に「シロネン」等が続く。ゴキブリ剤では、ジェル剤が主流になりつつあり、中でも『マックスフォース』は、ジェル剤の分野で他社製品を大きく引き離している。今後は、ハエ、蚊の防除剤、殺鼠剤分野において新規剤を市場投入していく。
 ESの売上高は、2003年予測で52億円となっている。既存剤の拡販とともに新規剤の投入で2008年には150%に相当する75億円を目指す。また、ESのうち緑化製品・生活環境製品部門で全体の90%弱を占めているが、イノベイティブな製品開発で家庭製品部門での成長が期待されている(棒グラフ・円グラフ参照)。
 長引く経済の低迷はこれらの分野に、決して追い風とはなっていない。「顧客ニ−ズと信頼をつかむために惜しまず人材育成に取り組む。また文化の異なった2つの会社が合併したことから夢のある事業目標と方向性を早急に明確化し、さらに1会社のためだけではなく業界全体の成長を考えていきたい」と後藤本部長は語っている。 (2003.7.14)
棒グラフ バイエルESの売上高推移

円グラフ ES製品部門別売上高のウェート(2002年)

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