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アグリビジネス業界ニュース

バイエルから除草剤「イソウロン」を買収
非農耕地用除草剤分野を一層拡充

―日本農薬―


 日本農薬(株)(大内脩吉社長、本社:東京都中央区)はこのほど、バイエル クロップサイエンス(株)(ローレンス ユー社長、本社:東京都港区)から注目の除草剤「イソウロン」(登録商標:イソキシール)を買収したと発表した。
 「イソウロン」は、塩野義製薬(株)によって合成されたもので、光合成阻害活性を有した除草剤。1年生、多年生の広範囲の雑草に対し、発生前から生育期まで優れた除草効果を発揮するほか、極めて安全性が高く環境負荷の少ない除草剤に仕上がっている。
 買収金額は明らかにされていないが、バイエル クロップサイエンス(株)の本剤の売上高は、約3億5000万円相当と見られる。
 現在、単剤では、『イソキシール水和剤』、『イソキシール粒剤4.0』が鉄道、道路、宅地などの非農耕地分野を対象に、『イソキシール粒剤1.0』がサトウキビの農耕地分野に登録を取得している。
 また、混合剤の有効成分としても幅広く使用されており、『ネコソギエース粒剤』、『ロードキーパー粒剤』、『クサノンMP粒剤』、『ヨック粒剤』などが非農耕地用除草剤として上市され、好評を博している。
 現在、非農耕地用除草剤の市場規模は約46億円(2002農薬年度メーカー出荷ベース)となっている。日本農薬(株)はこの分野でも長年にわたる豊富な経験を持ち、将来的には単剤、混合剤で市場規模の約10%のシェアに当たる約5億円の売り上げ規模を目指しており、今回の買収で非農耕地用除草剤分野を一層拡充させることになる。
 最近、日本農薬(株)とバイエル クロップサイエンス(株)の品目販売契約や共同研究開発が際だっている。取扱い品目は、「トクチオン」、「バイレトン」、「ダイシストン」、「バイコラール」、「バリアード」などがあり、日本農薬(株)が見出した特定の有望な分野に関しての共同研究開発契約も締結されている。 (2003.8.11)

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