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順調な滑り出しの農薬出荷 金額で106.3%と増加に
《農薬工業会》


 農薬工業会(多田正世会長、東京都中央区)は3月22日、『平成16年1月度農薬出荷概況』を公表した。 それによると、1月度累計は出荷数量6万6000トン(前年比2000トン増、102.6%)、出荷金額950億円(同56億円増、106.3%)と数量ではわずかに、金額ではかなり増加した。除草剤、殺虫殺菌混合剤を中心に順調な滑り出しを見せている。
 2000(平成12)年を基準(100%)とした年次推移を見ると、数量ではこの4年間4〜20%の幅で減少傾向が続いていたが、昨年の20%減にくらべ今年は17%減にとどまっている。金額も12〜17%の幅で減少しているが、昨年の17%減にくらべ今年は12%減にとどまった。数量、金額とも一昨年の数値に復調している(表1)。
表1 平成12年を基準とした年次推移

 また、使用分野別の前年比増減は、水稲で数量は減少(94.7%)したが、金額では増加(106.6%)した。果樹、野菜は数量、金額とも増加し、その他は数量で減少したものの、金額では増加(110%)している。ただし、分類ナシでは数量、金額ともに減少した(表2)。
表2 使用分野別の前年比増減

 さらに、種別での前年比増減は、植調他を除き数量、金額ともに増加した。特に除草剤(数量108.0%、金額115.5%)の増加が大きい(表3)。
表3 種別の前年比増減

 業界は、金額ベース106.3%の数値を実態とかけ離れているのではないかと見ていた。公表が遅れたのもこのためだ。確かに、クミアイ安全防除推進協会の数値は対前年同月比96.8%にとどまっている。一昨年の「無登録農薬問題から派生した改正農薬取締法の施行が落ち着いてきたのではないか」(業界評)との声もあるが、今年度の見通しは第2四半期実績によりほぼ明らかとなる。  (2004.3.23)



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