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年度末実績はプラスか? 第2四半期の農薬出荷実績
《農薬工業会》


 農薬工業会(多田正世会長、東京都中央区)は5月11日、『平成16年3月度農薬出荷概況』(第2四半期実績)を発表した。それによると、出荷数量は14万2000トン(前年度比1000トン増、100.9%)、金額は2044億円(同63億円増、103.02%)と数量でわずかに、金額ではやや増加した。
 今期の月別動向を見ると、10月〜12月で、数量(106.9%)、金額(109.2%)ともにかなり増加した。1月以降では、1月の数量(94.0%)が減少したほかは、ほぼ前年並みに推移した(表1) 。
表1
 平成12年度からの推移を見ると、昨年度までは、数量、金額ともに減少していたが、本年度は、数量、金額とも増加に転じた。要因としては、農薬取締法の改正による無登録農薬から登録農薬使用への切り替え、および、昨年のいもち病の発生を受けた箱処理剤による防除の徹底などが考えられている(表2)。
表2
 使用分野別に見ると、水稲、その他および分類なしの数量、その他および分類なしの金額で減少しているほかは、全て数量、金額ともに増加している。また、種別で見ると、除草剤(99.0%)および植調剤(85.9%)などの数量、植調剤(95.4%)などの金額が減少しているほかは、全て、全年度を上回っている。特に、水稲の殺虫殺菌剤(112.7%)、野菜畑作の殺虫剤(108.1%)、果樹(120.3%)および野菜畑作(108.4%)の除草剤の金額が大きく増加した(表3)。
表3
 今期の特徴を見ると、前記のように果樹と野菜畑作の除草剤が大きく増加した。また、箱処理剤は、殺虫剤のほかは、全ての種別で増加した。特に、混合剤(121.7%)の伸長が著しい。さらに、水稲除草剤では一発剤、その他剤が増加している。剤型別には、ジャンボ剤(数量125.6%、金額120.0%)の増加が大きい。
 まだ半期を残しており、年度末実績を予想するのは時期尚早だが、このままいけば4年ぶりにプラスに転じる公算が大となった。 (2004.5.19)


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