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今後の生物農薬開発と利用促進を展望
《日植防》

生物農薬はIPM体系において化学農薬と補完しあう資材
生物農薬はIPM体系において化学農薬と補完しあう資材
 (社)日本植物防疫協会(管原敏夫理事長)はこのほど、東京都北区の滝野川会館においてシンポジウム『生物農薬―この10年間と今後の展望―』を開催。会場には国・都道府県の行政・試験研究機関、病害虫防除所、普及センター、農薬・防除機企業などから約460名が参集した。
 席上、管原理事長は「当会が生物農薬連絡試験を発足してからちょうど10年を経る。この間、生物農薬メーカーさんのご努力と連絡試験をおこなっていただいた方々のご尽力により多くの生物農薬が生産現場にある」が、この中で「農業が環境に与える負荷の軽減ということが大きな課題」にあることから、改めてシンポジウムの意義および重要性を明らかにした。
 現在、生物農薬はBT剤を含めて約70剤が登録され、利用することができる。施設栽培野菜、特に果菜類の主要病害虫は、それらによってカバーできるようになりつつあるが、しかし、それは施設内の一部の作物にであって、、大部分の作物の病害虫防除は化学合成農薬の効果に依存している。
 生物農薬のもっとも力を入れて開発すべき標的は、「現在の有効な防除手段に代替技術が求められている土壌病害虫、弱毒ウイルス以外に防除手段がないウイルス病、薬剤抵抗性の獲得が早い病害虫、防除回数が多い病害虫、生物利用が多くなっている施設内病害虫であろう」と同協会研究所の岡田齊夫氏は語った。
(2004.9.14)


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