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売上低落傾向に歯止め 収益改善に期待感が
《日本農薬》

 日本農薬(株)(大内脩吉社長、本社:東京都中央区)は11月26日、『平成16年9月期決算短信(連結)』を公表した。
 それによると、連結売上高355億8900万円(前期比100.4%、1億5900万円増)、営業利益7億4900万円(同122%、1億3500万円増)、経常利益6億400万円(同127.7%、1億3100万円増)、当期純利益1億600万円(101.9%、200万円増)となった。
 売上・利益ともに、数字上では増収増益となっているが「横這いに近い微増の決算内容」(大内社長)という。ただし、これまでの売上低落傾向に歯止めが掛かり、収益内容の改善も進み、「今後の収益改善への期待が持てる決算結果」(同)と受け止めている。
 今期の特色は、売上原価率も低減(▲1.1%)により、売上総利益が4億5000万円増加となり、売上増に伴う販売管理費をほとんど吸収したことで、営業利益と経常利益がそれぞれ増加した。売上原価の削減は、その大部分が原材料のコストダウンによる。
 アプロード原体コスト、銅原体の原料調達および自社製品化と自社製品拡大により利益率が改善した。
 大内社長は、今期の連結決算において控えめにコメントしている。外資系の直販攻勢により、この5年間で約200億円の売上減(本紙推定)は相当厳しかったものと推測できる。しかし、今後はトモノアグリカ製品および三菱化学製品が落ち着きを見せるとともに、海外展開ものぞめる自社開発の園芸用殺虫剤「フェニックス」、「アクセル」、「コルト」などが期待されていることから好転する気配だ。この2年が大きな山に。

この4年間の売上高・経常利益・当期純利益の推移(単位:百万円)
この4年間の売上高・経常利益・当期純利益の推移(単位:百万円)
(2004.12.6)


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