農業協同組合新聞 JACOM
   
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古き良き日本の家屋を現代に 国産ヒノキ使用・日本の家やまと
《東日本ハウス》

千葉市S氏邸の外観
千葉市S氏邸の外観
 東日本ハウス(株)は昭和44年、岩手県盛岡市で誕生した。初期は大和ハウス工業の販売、施工代理店として活動していた。しかし、プレハブ住宅に対するイメージがあまり良くないことや、将来的に木造住宅に対する需要が見込まれることなどから、46年頃から木造注文住宅の施工を手がけるようになった。当初は顧客の注文に応じた住宅建築が中心であったが、一方では耐震性住宅やローコスト住宅の規格開発を行い、顧客ニーズに応えた商品造りを進めていった。
 昭和60年代の初めに、古き良き日本の住宅を現代によみがえらせるということを具体化した、近代和風建築『日本の家 やまと』を発表した。これが、今に続く同社の家造りの基本理念となった。
 『日本の家 やまと』は、徹底してヒノキにこだわった本格建築の注文住宅で、すべての柱にヒノキの4寸を用い、1階床はすべて無垢材を使用。また、高い天井(265cm、通常240cm)を採用して全体にゆとりを持たせた、斬新な設計となっている。
 ヒノキは高価であるが、高品質で、材質としてはトップクラスのもの。白アリに強く、腐りにくく、芳香による癒し効果があるなど優れた特徴がある。また、高い天井は明るい室内を演出し、清潔感を与え、住む人に開放感を感じさせる。『日本の家 やまと』はそれらの特長を活かし、住む人が安心し、心安らぐ空間となるような“家”造りをめざしている。
 同社は現在、注文住宅、提案住宅、環境共生住宅の3つのジャンルの住宅を販売しており、トータルで年間約2500棟を建築している。そのうち注文住宅の『やまと』が約7割を占め、同社の看板商品となっている。『やまと』の供給が増えるに従いヒノキの使用量も増えるが、ヒノキの供給は、国内の最大手メーカーと契約し、安定した供給が約束されており、まだまだ供給に答えられるとしている。

◆宿泊体験『住まいの探検』をスタート

高い天井の1階リビング
高い天井の1階リビング

 東日本ハウス(株)は、泊まってこそわかる住まいのよさを体験してもらおうと、今年の春から宿泊体験プラン『住まいの探検』を始めた。モデルハウスに実際に宿泊し、住まいと住む人の相性を確認する企画。注文住宅の場合、住まいを実際に確認してから購入することはできないので、1泊とはいえモデルハウスに宿泊し、天井高による開放感、間取りの使い勝手、ヒノキの香りなどを体験できるので、利用者には評判が良い。現在、全国で40棟のモデルハウスがあり、9月の実績で土、日を中心に593組が宿泊体験をした。同社は宿泊体験が好評なことから、今後営業の大きな柱と位置づけ、もっと多くの人にPRし顧客の獲得につなげたいと考えている。
 また、同社は21世紀の余暇のあり方を見据え、ホテル事業、ビール事業、住宅建材事業など、多角的な営業展開を進めている。近頃目にする機会の多くなった、“銀河高原ビール”も同社の関連事業である。

◆開放感ある天井高とヒノキの香り

 最近、『日本の家 やまと』で自宅を新築した、千葉市花見川区在住のS氏宅を訪れた。引っ越から10日程度ということで、外周りは工事半ばであったが、2階建の自宅は完成し、茶色を基調とした外観は落ち着きを感じさせる。
 「1階部分の天井が高いので、開放感があります。これから冬を迎えるわけですが、断熱効果が期待できそうです。ヒノキの香りは、確かにします。やはり、木に囲まれて住むのは、気持ちが落ち着きます。また、設計の方が進めるメーターモジュールで家づくりをしたため、廊下や階段など忘れがちなところが広く造られているので住んでみて使い勝手の良さがありがたいと思います」とS氏は語り、まだ引越しの荷物が積み重ねられている室内を案内してくれた。

(2004.11.4)


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