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期待のマトリック剤 適用拡大・混合剤も
−三共・日本化薬−


 三共(株)、日本化薬(株)の共同開発による野菜・果樹・茶などを対象とした殺虫剤『マトリックフロアブル』が、この5月から本格販売されている。特に、施設栽培場面やIPM(総合的害虫管理)へも適合できることから大きな期待が寄せられている。

 両社ではこれまで、人と環境に安全性が高く、しかも対象とする害虫を的確に防除する薬剤の創製を開発のコンセプトにおいていたが、本剤は特に鱗翅目害虫の脱皮・変態を促進する物質である「エクダイソン」様の作用性を有したもので、害虫の令期に関係なく効力を発揮するのが特長。

 『マトリックフロアブル』(一般名=クロマフェノジドフロアブル)は、野菜・果樹・茶・水稲・街路樹等を加害する鱗翅目害虫を対象に試験番号ANSー118のもと、各種評価試験が実施されたもので、昨年12月27日付けで農薬登録を取得していた。

 本剤は、人や哺乳動物、鳥類、魚類等ばかりではなく作物に対しても高い安全性が確認されている。また、有用昆虫類や多くの天敵昆虫・くも類等へも影響が殆ど認められておらず、施設栽培場面やIPMへも十分に適合できることから、今後の適用拡大や各種混合剤の開発に期待が寄せられている。

 現在の対象作物及び適用害虫は、茶ではチャノコカクモンハマキ・チャノホソガ・ヨモギエダシャク、りんごはハマキムシ類、ねぎではシロイチモジヨトウ、てんさいはヨトウムシ、となっている。

 

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