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環境分解型の被覆肥料 エコロングを本格展開
−チッソ旭肥料−


 被覆(コーティング)肥料分野で業界をリードするチッソ旭肥料(株)(太田孝社長=東京都文京区後楽1ー7ー12)はこのほど、さらに環境対応をはかっていくため環境分解型被覆肥料「エコロング」(製品名)シリーズの本格販売に乗り出した。

 同社が被覆肥料のパイオニアとして市場開発に取り組んで、はや20数年の歴史を経る。この間、尿素を被覆した「LPコート」(同)シリーズ、硝酸系肥料を被覆した「ロング」(同)シリーズ、さらに被覆肥料と他の肥料を配合した〃被覆肥料入り複合肥料〃と、豊富なバリエーションで幅広く多様なニーズに対応してきた。

 被覆肥料の溶出タイプは銘柄によって異なるが、30〜360(溶出期間を示すタイプ表示)まであり、溶出パターンも施肥直後から溶出が開始する「レギュラー型(リニア型)」と施肥後一定期間は溶出が抑制された「シグモイド型」がある。同社では、独自のコンピュータによる溶出予測システムを開発し、既に多くの施肥設計に活用するなどバックアップ体制をも固めている。

 「エコロング」(同)シリーズは「環境分解型被覆肥料」として登場したが、これは空気、光と微生物の環境作用によって分解される被膜特性を持つ被覆肥料であり、同社が今後の被覆肥料として提案するものである。

 既に「LPコート」シリーズは、光崩壊と崩壊後の生分解機能を備えているが、新たに開発された「エコロング」(同)シリーズでは、既存の被覆複合肥料である「ロング」(同)シリーズでの溶出機能をそのまま引き継ぎながら、オレフィン系樹脂の被膜に自然光による光分解機能と生分解機能を合わせ持たせた。

 これにより、成分溶出完了後の被膜が土壌中においては直接生分解し、地表部においては光崩壊とその後の生分解を受けるため、自然界での被膜分解性が一段と加速されることになった。

 被覆肥料分野に置いて20年以上のキャリアをもつチッソ旭肥料(株)。「作物の生育に合った肥効」と「環境への負荷の軽減」を果たす「エコロング」(同)シリーズの展開は、最先端技術の粋を集めた同社研究陣の結晶であるとの印象が強い。



 

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