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省力化のネマトリンエース 生育期処理のアオバ液剤も
−石原バイオサイエンス−


 石原バイオサイエンス(株)(溝井正彦社長=東京都千代田区富士見2−10−30)はこのほど、線虫防除剤として定評のある『ネマトリン粒剤』をよりグレードアップさせた『ネマトリンエース粒剤』及びその補完剤としての『アオバ液剤』を市場投入した。

 ネグサレセンチュウ、ネコブセンチュウ、シストセンチュウ等に代表される線虫は、通常1o以下と体が非常に小さく、土の中に潜んで作物の根に被害を及ぼしてくる。一般に認識されにくい害虫だが、作物への被害はたいへん大きいものがあり適期適切な防除が要求される。

 1992年4月に農薬登録を取得し上市された『ネマトリン粒剤』は、線虫に対して強力な運動阻害力と殺線虫力を発揮し、安定した高い効果が長期間持続する他、アブラムシ、ハダニ、アザミウマ等の地上部害虫に対しても副次的効果を有することから定評がある。

 このほど市場投入された『ネマトリンエース粒剤』(1999年11月の農薬登録)は、『ネマトリン粒剤』の有効成分であるホスチアゼート1.0%を1.5%にグレードアップさせたもので、10а当たり20sと散布作業の省力化をはかり、また単位面積当たりの価格を10%下げることで低コスト化に貢献、さらに脱臭製剤化を実現した。

 散布量については、愛用されている『ネマトリン粒剤』標準散布量の3分の2となり、非常に散布作業がラクになったが、より安定した効果を発揮させるためにムラのない均一散布や充分な混和が大切。また、脱臭製剤化では臭気を少なくし扱いやすくした。

 さらに、本剤は接触型殺線虫剤であることから、高い安全性とともに極めて環境にやさしい線虫剤となっており、農水省の「臭化メチル代替技術確立」事業の資材に挙げられている。その他、被覆、ガス抜き等の作業が不要であり、散布後すぐに播種、定植ができるのが魅力となっている。

 一方、補完剤としての『アオバ液剤』(2000年4月の農薬登録)は”待望の生育期処理用新殺線虫剤”として登場した。液剤タイプの生育期線虫防除剤としては国内初。有効成分は、『ネマトリンエース粒剤』と同じホスチアゼート。

 線虫防除の基本は、線虫被害を受け易い初期の防除を徹底することだが、『アオバ液剤』は栽培期間が長期に及ぶため定植前処理剤の残効が切れる場合や、線虫密度が高い場合の線虫防除補完剤であり、『ネマトリンエース粒剤』との体系処理が望まれる。


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