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マルハナバチについて −トーメン−
より多くの働きバチを産出する『ナチュポールタイガー』
在来種マルハナバチの第2弾を発売

−トーメン

 (株)トーメンでは、1992年より世界最大の生物資材生産会社コパート社(オランダ)からマルハナバチ(セイヨウオオマルハナバチ:商品名『ナチュポール』)の輸入販売を開始した。
 以降、農家の省力化およびトマトの品質・味の向上とともに、販売は順調に推移してきた。1999年には、第一弾国産マルハナバチ(クロマルハナバチ:商品名『ナチュポールブラック』)の販売を開始している。

 マルハナバチの使用方法はいたって簡単で、マルハナバチを入れた巣箱をハウス内に放置するだけで済む。価格は1箱(10アール用)60頭入りで35,000円に設定されており、日本での対象作物は、主にトマトとナス、となっている。
 トマトは、基本的に虫媒花・風媒花である。マルハナバチ導入以前には、『トマトトーン』等の化学ホルモン剤で単花ずつ噴霧処理を行い、安定的に着果させてきた。しかし、@トマトの花房ごとに散布するため大変手間が掛かるA実際に受粉していないので種ができないB果実の内部空洞化を防ぐ…などの理由により、農家でマルハナバチが使用されるようになってきた。

 現在、トマト農家へのマルハナバチ出荷状況は年間約4万箱となっている。そのうち(株)トーメンは約50%のシェアを占めている。トマトのハウス栽培面積約7,600ヘクタールの60%以上でマルハナバチが使用されている状況だ。

 一方、ナスもトマト同様に、『トマトトーン』による単花処理を行っている。農業就労者の高齢化に伴った省力化のため、ナスのマルハナバチ使用は課題となっていた。また、ナスはトマトに比べ害虫の種類が多く、マルハナバチに影響を与えてしまう殺虫剤を使用せざるをえなかったことも、ナスでの利用が遅れてきた原因。
 しかし、より影響の少ない殺虫剤やナス害虫用の天敵農薬が発売されたことを受けて、今後はナスでの利用拡大が予想されている。ちなみに、ナス出荷量・作付面積ともに全国トップの高知県ではマルハナバチ使用について検討するなど、具体的な動きも出てきている。

 全国のナスの施設栽培面積は約2,700ヘクタールとなっており、潜在的な市場として一層の普及が見込まれている。


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