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鱗翅目害虫に優れた防除効果
新世紀の殺虫剤「トルネード」
― デュポン ―

トルネードフロアブル

 デュポン(株)(デュポンジャパン=山本雅俊社長、本社:東京都目黒区)、クミアイ化学工業(株)及び三共(株)は4月26日、キャベツ、だいこん等野菜の重要害虫であるコナガ、ハスモンヨトウ等に優れた防除効果を示す『トルネードフロアブル』の農薬登録を取得、5月上旬より市場展開に入った。
 本製品は、米国デュポン社が開発したインドキサカルブを有効成分とした鱗翅目専用の殺虫剤。
 インドキサカルブは、昆虫神経のナトリウムチャンネルを阻害するという従来の殺虫剤と全く異なる作用機構を示すため、既存の殺虫剤に抵抗性を持つコナガ等を含むほとんどの鱗翅目害虫に対し、幼虫のステージを問わず高い活性を示すことが最大の特長。
 本製品を散布した作物を少量でも摂食した害虫は、その速やかな作用により直ちに摂食活動を停止(摂食抑制効果)するため、食害の少ない高品質の作物の収穫が可能となる。
 加えて、近年、害虫防除に使用される各種天敵に対して影響が少ないため、IPM(総合的病害虫管理)プログラムへの組み入れも期待されている。急性毒性は普通物、魚毒性はA類相当。
 『トルネードフロアブル』は、250mlと500mlの2規格があり、デュポン(株)が製造、クミアイ化学工業(株)(系統一元)、三共(株)(系統、商系の二元)、北海三共(株)(系統一元)、九州三共(株)(系統、商系の二元)の4社がJAおよび小売店を通じて販売展開している。
 インドキサカルブ(DPX−062)は、オキサダイアジン系の化合物。その機構は、神経軸索中のNa(ナトリウム)チャンネルの正常な機能を阻害するNaチャンネルブロック。現在、この作用機構を殺虫活性の主要因とする殺虫剤は、インドキサカルブが唯一だ。
 デュポン(株)及び販売会社4社では、当年度は本剤の知名度を高めていくためにキメ細かな技術普及を展開する中で約7億円の市場を確保していく模様。将来的にはレタス(オオタバコガ、ハスモンヨトウ、ヨトウムシ)、トマト、なす(ハスモンヨトウ、オオタバコガ)、いちご(ハスモンヨトウ)などの主要作物・害虫で適用拡大をはかり、鱗翅目害虫市場における主力剤として位置付けていく意向である。
 なお、インドキサカルブを有効成分とした殺虫剤は米国、ブラジル、パキスタン、マレーシアなど世界40カ国以上で登録・販売され、好評の裡に推移している。
 [問い合わせ先]
 デュポン(株) 農業製品事業部 開発・技術普及部 殺虫剤担当:末富勉
         電話(03)5434−6118 FAX(03)5434−6187


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