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好評博す殺ダニ剤のマイトコーネ
大きく環境保全型農業に対応

― 日産化学工業 ―

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 日産化学工業(株)(藤本修一郎社長=東京都千代田区神田錦町3−7−1)が、昨年11月に上市した新しいタイプの殺ダニ剤『マイトコーネフロアブル』は、その代表的特長である天敵やミツバチなどの有用昆虫に対して影響が少ないことから、最近の環境保全型農業のニーズに大きく対応し好評を博している。
 本剤は、ユニロイヤル ケミカル社が発明し、わが国ではこの分野に強味を持つ日産化学工業(株)が開発(平成12年8月17日農薬登録を取得)したビフェナゼートを有効成分とした殺ダニ剤。全く新しいタイプの化学構造を有したもので、既存の薬剤に対して感受性が低下したハダニ類に対しても極めて高い防除効果を示す。
 特長の詳細を見ていくと、先ず、ナミハダニ・カンザワハダニ(テトラニクス属)やミカンハダニ・リンゴハダニ(パノニクス属)など各種のハダニ類に対して卓越した効果を発揮する。  また、『マイトコーネフロアブル』は、成虫・幼虫に対する活性が極めて高く、ほ場においても速効的な効果が期待できる。
 さらに特筆できるのは、本剤は蚕・ミツバチ・マメコバチなどの有用昆虫や、カブリダニ・ハネカクシなどの天敵に対して実用濃度で影響がすくないことから、最近の環境保全型農業のニーズに対応しているため、好評を博す大きな要因となっている。
 気候的に見ても、わが国はダニによる被害が多く、ダニ剤の開発も盛んだ。サッピラン、シトラゾン、サンマイト、ダニトロン、ミルベノック、ピラニカ、バロック、カネマイトといった国産品に加え、ケルセン、プリクトラン、ダニカット、カーラなどが上市されている。
 この中で、ダニ剤によって異なるものの、早いものでは3〜4年ほどで抵抗性が発現するものも有るため、製品のサイクルが一般的に短く、その変遷が著しいこともこの分野の特徴。さらに、効果の範囲が仮に狭くても土着天敵を保護し、加えて導入した天敵農薬やミツバチ・マルハナバチ等の有用昆虫と共存できる、いわゆる「環境に優しい」化学農薬が要望されていることも事実。
 「抵抗性の回避」と「有用昆虫との共存」。この二点がこの分野のビジネスポイントとなっているが、日産化学工業(株)は当分野に豊富な経験を重ねてきており、本剤は今後の殺ダニ剤の防除体系において中心的な薬剤になるだろう。

マメコバチ ハダニアザミウマ


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