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環境に優しい殺ダニ剤『アカリタッチ乳剤』を上市

― 東亞合成 ―

アカリタッチ
 東亜合成(株)は、食品添加物を有効成分とした環境にやさしい新規殺ダニ剤『アカリタッチ乳剤』を開発し、この8月から市場展開に入った。理化学研究所との共同開発によるもので、園芸分野で強みを持つ石原バイオサイエンス(株)が販売を受け持つ。
 本剤は、食品添加物として認定されている「プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル」(有効成分)を70%含有した乳剤で、理化学研究所微生物制御研究室の有本裕博士らの研究成果と東亞合成(株)の所有するノウハウを活かした新規の殺ダニ剤。
 マシン油乳剤等と同様の作用を示すが、それらに比較して極めて低濃度(1,000倍)で各種ハダニ類に対して速効的な殺幼虫・殺成虫効果を示すほか、ハダニ類の気門閉鎖型の薬剤で抵抗性発達の恐れがなく、また既存の抵抗性ハダニ類に対して優れた効果を示す。
 現在の適用範囲はナスとミカンだが、今後イチゴ、トマト、キュウリ等の野菜や、リンゴ、なし等の果樹、茶などに適用拡大を予定しており、さらに米国など海外でも登録準備が進められ、国内外で数年後に5億円の販売を見込んでいる。
 販売を担う石原バイオサイエンス(株)は、「当社は園芸分野強化にも注力しているが、本剤導入でさらに製品ラインを充実することができた。IPM(総合的病害虫管理)に対応する環境に優しい薬剤として、生産者に貢献できるものと期待している」、と語る。

アカリタッチの利点
ナミハダニ防除試験結果


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)