アグリビジネス話題の製品／ＪＡＣＯＭ

　最近、コメの品質低下などの要因として、斑点米カメムシ類による被害が指摘されている。この背景のもと、住化武田農薬（株）（生津嘉朗社長、本社：東京都中央区）の『ダントツ粒剤』（有効成分＝クロチアニジン０.５％含有、農林水産省登録第20800号）が期待されている。
　水稲の斑点米カメムシ類の防除は、これまで粉剤、液剤に頼るしかなかった。同剤型による防除は、周辺民家への配慮が求められ、さらに農家の高齢化や散布時に通常２人以上いなければ出来ない防除作業であり、ましてや猛暑の中での散布は大変な作業である。このため、省力防除を可能とする「粒剤」の登場が待たれていた。
　「数多い農業（防除）技術開発の中で、水稲の斑点米カメムシ類の防除に“粒剤”が登場したことは革命的だ」（業界通）の通り、カメムシ防除用粒剤の登場は画期的なことといえる。住化武田農薬（株）は、このカメムシ分野に『ベストガード粒剤』（同＝ニテンピラム１％含有、農林水産省登録第19103号）において、業界に先駆け農薬登録を取得し、それを礎にカメムシ防除用粒剤としての「ダントツ」を結晶させた。
　『ダントツ粒剤』は、従来のクロロニコチニル系と呼ばれるネオニコチノイド系薬剤とは化学構造が異なり、より低濃度で高い殺虫活性を示す。その作用は、カメムシの神経系に関与し、優れた殺虫効果と吸汁抑制効果を発揮することに最大の特長がある。数種のカメムシ防除用粒剤の中で、「ダントツが中心的な剤の１つになることは間違いない」（有識者）。

（２００３．６．１９）