農業協同組合新聞 JACOM
   
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農業倉庫等の床補正に画期的工法
―アップコン―


 アップコン(株)(本社:川崎市)は8月26日、埼玉県吉川市で同社独自のコンクリート床スラブ沈下修正工法の施工現場を公開した。
 現場はJAさいかつ管内の倉庫で、民間会社が機械倉庫として利用している建物。床面積は770m2。凹んだ床を補修する工事で、工期は8月20〜31日。元請負会社の常盤工業(本社:東京都)と協力して、床の改修工事を行った。
特殊樹脂を注入
特殊樹脂を注入
 コンクリート床スラブ沈下修正工法「アップコン」とは、ドリルに開けた孔(直径16mm)に、A液:ポリオール(ノンフロン)とB液:イソシアネートから成る特殊樹脂を注入し、発泡圧力で軟弱地盤を圧密強化する。同時に、その反力でコンクリート床スラブを持ち上げ、約15分で最終的な強度が出てコンクリート床を平らにする。云わば、地盤改良と沈下修正が同時に行える、画期的な工法である。
 今回の施工は、コンクリート床を幾つかの区画に分けて順番に実施した。1m2に1ヵ所程度の割合で床に開けた孔から特殊樹脂を注入し、最大10cmの沈下が認められる床が補修された。この工法なら、平均で1日100〜150m2の施工が可能とのこと。今回の場合、アップコンの施工は5日間で完了した。また、アップコン工法によって修正されたコンクリート床表面には、常盤工業が洗浄・研磨を施し、シールハード(コンクリート床浸透性表面強化剤)により床面を仕上げるTRF工法も採用された。
 現場の作業員は3〜4人で、ドリルでコンクリート床に孔を開ける音と、特殊樹脂を注入する時に発生する圧縮ポンプの乾いた音が響き、予想していた工事現場の様子とはかなり異なる、整然とした印象を受けた。
 発電機や注入装置等を搭載した3tトラックを作業車として、現在1台が稼動中。同社では、今後の需要を見込み、秋以降2台、3台と作業車を増やす計画で進めている。

■農業倉庫、集荷所等の床補正に最適

松藤展和 代表取締役
松藤展和 代表取締役

 「アップコンの特長は、(1)お客様の業務を停止することなく施工できる、(2)工期が大幅に短縮できる、(3)コンクリート産廃を出さず、発泡時にフロンガスも出ないことから、環境にやさしい、(4)建物の寿命が延びトータルで経済的である、という点です。倉庫や集荷所は、季節による作物等の入れ替えがあり、まさに当工法の特長が活かされるのではないかと考えます。また、今回のような“沈下修正(コンクリート床の凹みを直下地盤から修正)”の他に、“空隙充填(地盤沈下のためにできるコンクリート床下の空隙を充填)”、“止水(コンクリート床へのゆう水を防ぐ)”、“断熱(コンクリート床下から断熱効果を発揮)”することができます。設立1年余の会社ですが、高い技術力と誠実な施工で、お客様からの信頼を得ることが第一だと考えています」。現場で指揮するアップコン(株)代表取締役・松藤展和(まつどうのぶかず)氏は、今後の抱負について語った。
 従来の工法である、コンクリートの打ち替えや注入では、工期が長い、大型設備が必要、騒音等の問題点があるが、アップコン工法であれば、このような点が解消され、顧客満足度が増すものと期待される。
 JA関係者の関心は高く、当日は近隣JAから職員が大勢見学に訪れていた。

問合せ先
アップコン TEL 044-820-8120 ホームページ http://www.upcon.co.jp
常盤工業 TEL 03-3262-9185 ホームページ http://www.tokiwakogyo.co.jp

(2004.9.2)

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