ＪＡ全農肥料農薬部は、パソコン用ソフト「施肥名人」を開発中。全農が推進している「健康な土づくりと施肥改善運動」の柱の一つである「環境保全型農業」を支援するツール。気温や地温などの温度データをもとに被覆肥料、有機質肥料、堆肥、地力窒素からの窒素発現量をシミュレーションすることができる。

　例えば、新規銘柄の検討の際に利用すれば、作物・作型などに応じた被覆肥料の組み合わせや、被覆肥料と速効性肥料の配合割合が容易に検討できる。
　また、被覆肥料による全量基肥施用をしている場合、当該作の作付け期間中の実測温度データをもとに窒素の発現量を予測すれば、その後の肥培管理をどうするか検討できる。

　「施肥名人」のシミュレーション結果は、グラフとしてわかりやすく表示され、印刷も可能。窒素発現量のシミュレーショングラフは積算（累積）と期間別棒グラフの２種類を選択できる。また、１つの画面に４つのグラフを同時に表示できるので、肥料の組み合わせを変えた場合などの比較も容易にできる。
　このほか、シミュレーショングラフに作物の窒素吸収量や、他のシミュレーション結果などを重ねて表示する機能もある。

　環境問題への関心が高まる中、「施肥名人」は環境にやさしい施肥実践のためのツールとして活躍が期待される。

　問い合わせは、ＪＡ全農肥料農薬部肥料技術普及課・森国氏まで。
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