トップページにもどる 農業協同組合新聞社団法人農協協会 農協・関連企業名鑑

基準価格割れ銘柄増える
  小麦の落札率低下
  来年産の民間流通麦入札結果 (9/1)


 来年産民間流通麦の入札は8月10日と30日に行われたが、2回を合計した結果は、今年産に比べて、小麦の場合、落札平均価格(加重平均)が基準価格を下回る銘柄が多く、落札残数量も増えた。小粒大麦でも基準価格は全銘柄で上回ったものの落札残が増えた。

 全体として低調だった要因について、入札参加の実需者からは「政府麦の売り渡し価格が下がったため」との声が聞かれた。民間流通への移行で政府麦のシェアは、ごくわずかとなったが、7月に買い入れと売り渡しの価格がともに引き下げられたことが入札結果にも影響したとみられる。

 今回の来年産入札では小麦の上場が30産地から32銘柄で合計20万640トン。うち18万750トンが落札された。落札率は90%。  昨年9月の今年産入札は28銘柄約18万2000トンの上場で落札残数量は8140トン。今回の落札残は2倍以上となり、落札率は5.5ポイント落ち込んだ。

 また基準価格を下回った銘柄は昨年の17に比べ今回は23に増え、上場銘柄に占める率は約72%。昨年はこれが60%にとどまっていた。上回った銘柄は昨年の8に対して今年は9。昨年は基準価格と落札平均価格が同額の銘柄が3あったが、今回はゼロとなり、基準価格割れに回った。
 申し込み数量が上場数量を下回る銘柄も増え、申し込み倍率1.0以下が昨年の10から今回は16となった。昨年は双方の同数が4銘柄あったが、今回は1銘柄となり、あとは申し込みが上場数量に達しなかった。

 一方、小粒大麦は8産地8銘柄7740トンの上場で7310トンが落札された。落札率は94%強で昨年とほぼ同じ。昨年は5銘柄約5400トンの上場で1銘柄が基準価格を割ったが、今年は全銘柄が上回った。
 大粒大麦は9産地9銘柄9390トンの上場で8180トンが落札された。落札率86%強で、昨年より1ポイント下がった。昨年は7銘柄上場で2銘柄が基準価格を上回ったが、今回は4銘柄と健闘した。
 ただ小粒・大粒大麦とも上場数量が増えて落札残数量も増えた。

 はだか麦は4産地4銘柄3980トンの上場で3730トンが落札された。落札率は約94%で、これも昨年より2ポイント強下がった。

 なお入札基準価格は政府売り渡し価格で、上下5%の値幅制限がある。  




農協・関連企業名鑑 社団法人農協協会 農業協同組合新聞 トップページにもどる

農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
webmaster@jacom.or.jp