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米の生産はわずかに減少、価格現在水準で推移
   −−海外農産物の需給見通し(9/14)


 農水省は9月6日、農林水産統計観測審議会観測部会海外農産物小委員会メンバーによる海外農産物需給動向検討会(座長−服部信司・東洋大学教授)を開催。2000/2001年度の海外農産物の需給・価格の見通しを検討した。見通しの概要は次のとおり。

 1、小麦
 
(生産)−生産量はEU、インドなどで増加するとみられるものの、米国、カナダ、中国で減少するとみられることから、全体ではわずかに減少すると見込まれる。
 (消費等)−消費量、貿易量はともに、わずかに減少すると見込まれる。期末在庫量は、かなりの程度減少すると見込まれる。
 (価格)−中国等の減産により主要輸出国の輸出が活発になるとみられるものの、米国等主要輸出国で豊富な持ち越し在庫により供給余力はあるとみられること等から、おおむね現在の水準で推移すると見込まれる。

 2、粗粒穀物
 
(生産)−粗粒穀物の生産量は東欧、中国等で減少するとみられるものの、米国、旧ソ連等で増加するとみられることから、わずかに増加すると見込まれる。
 (消費等)−わずかに増加すると見込まれ、貿易量はほぼ前年度並みになると見込まれる。期末在庫量は、わずかに増加すると見込まれる。
 (価格)−価格(とうもろこし)は飼料向けを中心に堅調な消費が見込まれるものの、米国をはじめとした主要輸出国における増産により供給余力は高水準にあるとみられる等から、おおむね現在の水準で推移すると見込まれる。ただし、南半球の作付けは秋以降となるため、今後の動向を注視する必要がある。

 3、大豆
 
(生産)−生産量は米国でかなり大きく増加すると見込まれるほか、ブラジル、アルゼンチン等その他の主要生産国でも増加するとみられることから、かなりの程度増加すると見込まれる。
 (消費等)−やや増加すると見込まれ、貿易量はかなりの程度増加すると見込まれる。期末在庫量は、消費量が生産量を上回るとみられることから、かなりの程度増加すると見込まれる。
 (価格)−油脂需要を中心に消費量は着実に増加するとみられるものの、米国、ブラジル等主要生産国で増産になるとみられること等から、おおむね現在の水準で推移すると見込まれる。ただし、南米の作付けは秋以降となるため、今後の動向を注視する必要がある。

 4、米
 (生産)−生産量はインド等で増加するとみられるものの、米国、中国等で減少するとみられること等から、わずかに減少するとみられる。
 (消費等)−わずかに増加すると見込まれ、貿易量はかなりの程度増加すると見込まれる。
 (価格)−生産量はわずかに減少するとみられるものの、前年度の豊作等により主要輸出国の在庫は十分にあるとみられること等から、おおむね現在の水準で推移すると見込まれる。

(注)増減幅、騰落幅等は前年度度に対するものであり、下記の用語で記述。
 わずか:±2%台以内、やや:±3〜5%台、かなり:±6〜15%台
 (かなりの程度:±6〜10%台、かなり大きく:±11〜15%台)
 大幅:±16%以上



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