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米穀や生産資材の部門を再編強化
  競争力強化へJA全農が機構変更
  担い手対策室も設置 (11/16)

JA全農の機構改革図   

 JA全農は来年1月1日からの機構一部変更を11月16日の理事会で決めた。機構は例年、見直しているが、今回は過半数の経済連と合併する新全農に見合う変更で、効率的な事業運営と競争力強化の観点に立って見直した。

 米穀事業本部は、パールライス部を米穀総合対策部に統合して、パールライス課と広域体制整備室とし、現在の3部が2部になる。パールライス業務の一部は東京と大阪の2広域米穀卸会社に移管する。
 また米穀総合対策部に水田営農対策室を新設し、各JAの水田営農振興計画の策定を推進するなどJAグループ米穀事業の改革を実行する体制を整える。同部は2課2室に増える。
 米穀販売部の原材料課と需給調整対策課は統合して原料・需給調整課とし、現在の5課を4課に減らす。

 一方、営農・技術センター、肥料農薬部、資材・農機部、施設・住宅部の4部を再編して、営農・生産資材事業本部を新設し、営農対策・営農支援と連動した生産資材事業の競争力を強化する。
 このため事業本部は現在の米穀と畜産の2つから、3つに増える。
 営農・資材事業本部は新設の営農総合対策部と生産資材部に加えて、現行体制を維持する肥料農薬部の3部からなる。
 営農・技術センターは再編し、名称も営農総合対策部に変更する。生産資材各部署の連携をはかり、農業振興に役立つ最新の情報・技術を提供するなどの機能を強化するためだ。
 営農総合対策部には、担い手対策室を新設し、大規模農家や農業生産法人などへの対応力を強化する。
 営農・技術センターには8部3室あったが、営農総合対策部は2課7室とスリムになる。同センターの中の自動車燃料研究部は自動車燃料部へ、また生活研究部は生活部へ業務を移す。

 営農総合対策部、自動車燃料部、生活部の3部の中に分かれた次の9部署は、営農・技術センターと総称することにして同センターの名称は存続させた。
 @管理・講習課Aアグリ情報室B生産システム研究室C肥料研究室D農薬研究室E生産資材研究室F農産物・食品検査室G講習・検査室Hエーコープ商品開発室。

 資材・農機部と施設住宅部には計11課1室があったが、統合で生産資材部となり、計10課にスリム化して効率的体制を構築する。

 一方、役員室と広報室は総務部に統合して3部体制から1部体制になる。
 総合企画部では総合課がなくなり、事業管理課ができる。ここでは関連会社の再編も担当する。また臨時機構だった事業改革推進室が事業改革推進部として常設機構となった。
 支所でも札幌を除く4支所で施設住宅部を廃止し、資材・農機部と統合した生産資材部を設置する。

 この機構変更で合計26部署が減って機構数は404となる。
 なお全農は来春、27都府県経済連との合併を実現。新しい全農の役割と使命を具体的に示す来年度からの「中期事業構想」を3月の総代会で決める。今回の機構変更は、その構想推進をにらんだものだ。



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