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斑点米カメムシの防除対策は薬剤防除と水田周辺の草刈りとの組み合わせで
                  −農水省生産局−(2/26)


 農林水産省生産局は2月9日、平成12年度病害虫発生予報第8号を発表した。  それによると、昨年は高温の影響等により斑点米カメムシ類が全国的に多発したことをはじめ、春先や夏に曇りや雨の日が続いた東北及び九州では稲いもち病、果樹病害等の発生が問題となったことから、地域ごとの防除要否を見極めた、適時適切な防除を呼びかけている。  特に、これらの病害虫については、昨年の発生が本年に持ち越され、春先以降の発生につながっていくことが知られている。このため、栽培期間中の防除をより効率的に行うためには、春先の初期発生を的確に防止することが基本であり、各作物について、近年省略されがちな”基本技術”を励行することが重要としている。  先ず稲から。昨年は、東北及び九州の一部で稲いもち病、もみ枯細菌病等の種子伝染性病害の発生が問題となった。これら病害の発生を防ぐ基本は健全種子の確保、種子消毒であるため、今年発生した地域はもちろん、その他の地域においても本田防除を効率的に行うため、その実施に努めることが肝要。  害虫では、斑点米カメムシ類の発生が、2年連続で全国的に問題となった。斑点米カメムシ類の発生を防ぐ基本は、栽培期間中の的確な薬剤防除だが、ここ数年の報告では、薬剤防除と組み合わせ、水田周辺の草刈りを実施することが、被害の発生を抑制するとされている。このため、昨年多発した地域においては、本年の防除計画に水田周辺の草刈りを、必ず盛り込んでいくことが大切。  また、果樹では昨年、春先の天候不順により、りんごモニリア病、おうとう灰星病等の発生が一部地域で問題となった。これら病害は、病原菌が樹体等で越冬するため、気温の上昇に伴い不順な天候が続けば、春先の初期からまん延することがある。このため、昨年発生が目立った果樹園を中心に、重要な防除時期である発芽前までの薬剤防除を的確に実施していく。  加えて、害虫では、昨年は高温の影響によりハダニ類の発生が目立った。ハダニ類は、春先の発芽前までが重要な防除時期に当たるため、冬季防除を実施していない場合は、萌芽が始まる前に的確に防除を実施していく。  さらに、野菜では、トマト灰色かび病及びイチゴうどんこ病の発生において関東、東海及び九州の一部で「やや多」と予想している。



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