ＪＡ全中の原田睦民会長は６日、ネギ、生シイタケ、畳表のセーフガード（緊急輸入制限措置）発動に反対を表明した日本チェーンストア協会に抗議する会長声明を発表した。 　スーパー各社でつくる同協会は５日、海外での商品調達や開発輸入などを進める業者の努力を阻害する恐れがあるなどの理由から、発動に反対する岡田元也会長の談話を出した。 　これに対し全中は「国内農業の重要性や国産農産物を求める消費者の要求を十分に理解したものとは到底いえない」と抗議した。 　生産者はコスト削減などの努力をしているが、輸入野菜の急増により、需給バランスが大きく崩れて価格が低迷し、このままでは壊滅的な状況となる恐れがあるとするものだ。 　また、野菜などの生産は食料の安定供給にとどまらず、農地の有効利用や景観の維持、循環型農業の推進など多面的機能を果たしている。協会の意見は、このような重要性を理解していないとした。 　なお協会側は、セーフガードを▽生活者が商品を選ぶ機会を制約し▽個人消費低迷の中で一層のマイナス要因になる恐れがあると反対している。

農業協同組合新聞（社団法人農協協会）
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