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農政・農協ニュース

みかんの生産量 目標達成にめど
−−早生みかん 平年より糖度高く (10/23)

 農水省は10月23日、10月1日現在の「平成13年産みかんの生産出荷予想」を公表した。
 予想収穫量は129万2000トンで13年「生産出荷安定指針」の適正生産量の103%となった。8月1日現在の調査より6ポイント減少した。
 全国果実生産出荷安定協議会によると極早生みかんは、最近の表年だった11年産にくらべて9%の減。早生みかん、普通みかんは12%の減少と見込まれている。10月15日現在で摘果の進度は全国で9割を超え、今後も早生みかん、普通みかんを中心に、仕上げ摘果、樹上選果が収穫直前まで進むことから、生産量の目標達成にほぼめどがついたとしている。
 11月からは早生みかんの出荷が始まる。品質は、9月、10月の降雨の影響で糖度の上昇が鈍ったものの、8月までに十分高まっていたことから、平年よりも高い水準になっている。

 和歌山県では、糖度「10.3」と11年の「8.8」を大きく上回り、果実肥大も平年並みに回復している。JAありだでは11月5日ごろから出荷を始める。また、糖度12.0以上の味を追求した県下統一ブランド「味−みかん、味−αみかん」は今年も品質良好で11月中旬から出荷を開始する予定だ。
 愛媛県も平年の糖度9.2を上回る10.3。光センサー選果機の導入によりマルチ栽培が増え糖度の高いみかんが育つようになった。完熟栽培、越冬袋がけ栽培など個性化商品づくりにも取り組んでいる。高糖度、特殊栽培を除き、3L以上・2S以下は出荷しない方針。
 佐賀県でも高品質果に仕上がっている。佐賀県統一ブランド「さが美人」を佐賀みかんのプライスリーダーとして販売展開をはかるほか、県内各産地の地域特選ブランドも育成している。JA佐賀みどりの「ゆたたり」、「祐徳みかん」、JA佐城の「孔子の里」など特色ある佐賀みかんを積極的に売り込む。
 長崎県では約400ヘクタールの園地でマルチの早期被覆を行った結果、品質が向上。早生みかん販売スタート時から、極早生みかんからの切り替えを消費者に印象づけるため、高品質のものを厳選して11月5日から出荷する。また、マルチ栽培により糖度12.0以上に仕上がったみかんはブランド品として販売していく。
 熊本県でもマルチ栽培を積極的に推進し、同県で育成された「肥のあけぼの」は全面積がマルチ栽培となった。糖度は11年、12年より高い11.8(10月10日時点)。独自の出荷基準を設定し全果実を光センサーで糖度、酸度の検査を行っている。
   




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