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農政・農協ニュース

群馬県で3頭めの患畜確認 (12/2)

 12月2日、厚生労働省で開催された牛海綿状脳症(BSE)の専門家会議で3頭めのBSE患畜が確認された。
 この牛は、群馬県の赤城山南麓の宮城村の酪農家で飼養されていた乳用牛。雌で5才8か月。1頭めと同じ平成8年3月26日に、同農場で生まれた。
 農水省による酪農家への聞き取り調査では、北海道で生まれた1頭めと2頭めの患畜に与えられていたものと同じ工場で製造された代用乳を与えていたことが分かった。そのため(独)肥飼料検査所は、2日午後、この代用乳を製造したメーカーに任意で調査を開始した。
 代用乳は、生後1か月ぐらいまでの間に牛に与える。脱脂粉乳を中心としてお湯に溶ける成分で作られている。そのため「肉骨粉など溶けないものを入れることは考えにくい」と農水省は説明している。また、11月30日に発表された感染ルート調査の中間報告では、この工場では肉骨粉の購入はしていないことが確認されている。
 また、平成8年の生後当時与えられていたこの代用乳には、豚由来の血しょうたんぱくが含まれていた。ただし、これまでに豚由来の血しょうたんぱくでBSEが発生したという実験結果は国際的な研究でも得られていない。また、動物性油脂も成分に含まれているがこれはWHO(世界保健機構)やOIE(国際獣疫事務局)で安全性が確認され規制対象外となっている。
 なお、農水省によれば代用乳の成分となった豚由来の血しょうたんぱくと動物性油脂は輸入品だという。



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