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農政・農協ニュース

新年度上半期中に景気底入れへ
農中総研の経済見通し (3/14)

 「循環的回復へ入るが、持続的回復力は不透明」と要約した「2002年度経済見通し」を農林中金総合研究所が3月14日発表した。
 これによると、米国経済は回復軌道に乗る可能性が強まっており、わが国の景気も外需増加と在庫調整の完了から、2002年度上半期中に底入れに向かい、循環的回復局面に入ることが期待できる状況になったとしている。
 しかし、雇用など構造調整圧力は強く、民間最終消費や民間住宅投資の低迷は続くと見込み、また設備投資は昨年秋からの大幅な落ち込みを経て反転に向かうものの、その増加の程度は弱いものと見込んだ。
 2002年度上半期は外需の増加などがあるものの民間最終消費支出や民間設備投資のマイナスが続き、GDP成長率は前期比でプラス0.1%と低迷。
 下半期は民間最終消費が下げ止まるとともに、民間設備投資も反転し、前期比でプラス0.2%(前年同期比でプラス3%)とわずかながら水面上に出るが、2002年度を通したGDP成長率は0.5%のマイナス成長を予想した。
 そして名目GDPは1.6%のマイナス成長となって、実質GDP成長率を大きく下回るとした。
 2002年度中にはゼロ金利政策の変更はないと見るが、安値輸入品の一巡感の可能性や、サービス業コストの削減余地の縮小と公共料金の下方硬直性などから、消費者物価の下落率は縮小に向かうと予想した。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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