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農政・農協ニュース

次期JA全中会長選出
立候補3氏が所信説明会 (6/25)

 初めての投票制によるJA全中の次期会長選出が始まり、立候補した3氏が6月25日、東京・大手町のJAビル大会議室で全中代議員(245人)らを前に所信説明をした。
 これまでは役員推薦会議が調整した候補者を総会で選任していたが、今回からは幅広く人材を求め、透明性を高めるなどの観点から全国6ブロック推薦の候補者が複数の場合は全中代議員による投票制に改めた。立候補したのはJA福井県5連会長の池端昭夫氏(72)、JA福岡中央会会長の花元克巳氏(70)、JA北海道中央会会長の宮田勇氏(66)の3氏(50音順)。
 所信説明会はJAグループのトップリーダーを選ぶ公開手続きとあってテレビカメラや報道陣が詰めかける中で開き、推薦会議の松井信勝議長(JA富山中央会会長)が「各ブロックから推薦された会長候補者がどんな人物か、顔と主張の見える推薦方法を検討して、こういう方法となった」とあいさつした。
 続いて3氏が次々に立って10分間ずつ所信を語ったが、いささか緊張の気配もあり、会場も引き締まった雰囲気だった。
 この後、3氏は記者会見で質問に答えた。
 投票は7月4日まで郵送で行い、役員推薦会議が即日開票し、最多得票者を推薦。7月29日の全中理事会を経て8月9日の全中臨時総会で選任する。
 3氏の所信の要約と経歴は次の通り(50音順)。

 池端昭夫氏
池端 昭夫氏
池端 昭夫氏
 「農」と「共生」の世紀づくりへ、いま改革と実践のときである。日本農業がもつ多面的機能は国民の財産であり「国民との共生」こそ日本農業の使命でもある。改めて「農」と「共生」の原点をさぐり、国民的視点に立ち、農業者のあるべき方向に向けて、改革と実践に取り組む。
 (1)JAグループ代表機関としての強い全中の確立。「食」と「農」のルネサンス運動の実践に向けた、強い全中として行動する。
 (2)食料・農業・農村ビジョンの点検と推進。全国農協大会決議を基本に数値目標を明確にして取り組む。
 (3)安全・安心な食料生産活動の振興と流通モラルの確立。
 (4)WTOと戦う新農業戦略の確立。
 (5)次世代・女性・若者へつなぐ「農」と「共生」の創造。
 (6)確たる理念の確立と熱き役職員の使命感を醸成。
 略歴 昭和4年11月生まれ。越前たけふ農協出身。日本大学医学部卒、医学博士。福井県議会議長、武生市農協組合長、福井県農協5連合会会長。

 花元克巳氏
花元 克巳氏
花元 克巳氏
 (1)全中の機能革新と望まれる執行体制の確立▽行政や専門家と互角に勝負できる政策・制度の立案能力の強化を目ざす▽農業者の命と暮らしを守る法律に関する徹底した運動体系を持続的に継承する。
 (2)21世紀JAの活路は発想の大転換▽地産・地消運動による地域自給率の向上対策を推進する▽JAグループが率先して健康づくりを進め、日本の医療費の減少を目ざす。
 (3)コメ政策の基本戦略:食糧法が守られない状態では生産調整は成功しない。現行を検証し、制度改善をはかる。
 (4)WTO農業交渉・日本提案の戦略:穀物一括数量カウント方式を提案し、ミニマムアクセス米の輸入減少をはかる。
 公約▽全国6ブロックに政策研究会を設置する▽ブロック単位に「1日全中」を開催する▽全中会長室は可能な限り開放する。
 略歴 昭和7年3月生まれ。福岡嘉穂農協出身。飯塚市農協組合長、福岡県農協中央会会長、福岡嘉穂農協会長、全共連福岡県本部運営委員会会長。

 宮田勇氏
宮田 勇氏
宮田 勇氏
 今こそ、「農」の心を取り戻せと訴えたい。農業が衰退して国の健全な発展はなく国民の幸福も得られない。農協は組織の存在意義とその使命を再認識すべきだ。具体的には次の事項に取り組む。
 ☆世界の多様な農業が共存できる貿易ルール確立のため国内の合意形成やEUをはじめアジア等の農業団体との連携を強める。
 ☆真面目に生産調整に取り組んだ者が恩恵を受けられる米政策、担い手の経営安定に資する米政策の確立と定着に努力する。
 ☆日中間の秩序ある農産物貿易の確立を図るとともに、野菜や生乳、畑作物などの計画生産体制の整備・強化に努める。
 ☆国産農畜産物に対する消費者の信頼回復に組織をあげて取り組む。
 次にJA改革については組織全体の結集力を強化し協同の力を発揮することを第一に考えて取り組む。
 略歴 昭和10年8月生まれ。新篠津村農協出身。北海道農協青年部協議会会長、新篠津村農協組合長、北海道農協中央会会長、道農協学校理事長。


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