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農政・農協ニュース

中国の農薬検査 体制は未整備
鉢呂衆院農水委員長の視察報告 (8/19)

 中国農業の視察から帰国した衆議院農林水産委員会の鉢呂吉雄委員長は19日の記者会見で「中国の農薬対策や検査体制は整っていない」とし、日本が改正した食品衛生法を非関税障壁と考える向きも中国側にはあり、また日本の「残留農薬基準は作物ごとにばらつきがあり、中国産冷凍ホウレンソウを狙い撃ちしたのではないかなどとという反発もあった」と語った。
 同委員長は北海道農民連盟代表とともに18日まで5日間訪中し、日本の農水省にあたる国務院農業部の要人らと話し合い、日本の施策を詳しく説明。「決して狙い打ちなどではない」と理解を求めた。
 しかし中国側は「基準を超えた中国産野菜が日本の輸入量に占める割合は低い」との認識や、また「日本の商社の指導でやっているのに‥‥」といわんばかりの不満を示したという。
 タマネギ問題でも、日本の消費量全体からみて中国からの輸出量は多くないと主張したとのことだ。
 WTO農業交渉では中国も農業の多面的機能を主張するが、戦略的には東アジア稲作地帯の各国が共同して、その立場を強く主張していくべきだとの意見が出たという。
 一方、山東省の野菜加工工場では乾燥ネギを細かく切りそろえて選別する手作業の工程が印象的だったそうだ。それが日本に輸出され、カップラーメンなどに入ることになる。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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