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農政・農協ニュース

「農協型株式会社があってもいい」――農相
農協改革を議論
経済財政諮問会議議事要旨から (9/13)

 武部農相が「食と農の再生プラン」の具体策を説明した8月30日の第25回経済経済財政諮問会議の議事要旨が公表された。
 同日は農協改革をめぐっても議論されたが、この問題についての主な発言を紹介する。

 (武部農相) 現状の農協は30万人もの職員を抱え日々変化する市場、消費者、担い手のニーズに的確に応えられない。民間事業体として行う業務と行政の補完的機能が混然となって性格が曖昧になっているなど、さまざまな問題が提起されている。問題を打破するには農協のほかに農協型株式会社があってもよいのではないか。組織・事業を抜本的に改める環境条件を整備したい。各方面から相当な抵抗が生じているが「解体的改革がなければ農協の存在意義はゼロ」であると申し上げている。

 (吉川洋東大教授) 農協の組織について、その存在意義、すなわち、農業、消費者の間に立ってどういう役割を果たしているかを基本に戻って考えていただきたい。

 (武部農相) 計画流通米はほとんど農協が事業者で生産者は情報が閉ざされたなかすべて売れていると思っている。コメ政策をきちんとやればそういったものが農協から分離し農協の仕事はなくなる。農協は売るリスク、買うリスクは持っておらず卸問屋のような部分もある。農家戸数は減ったが農協の職員は増えるのはおかしい。コメ政策をきちんとやれば農協の業務は変わってくる。
 競争原理が働かないのはわれわれが悪い。法人化を拡大し、補助金でも、金融事業も、農協を通さなければできないということを来年度は相当変えており自由度を持ってオープンにしていく。「法人協会」のようなところを育て補助政策、金融もやれる仕組みをつくれば競争原理が働き、農協も消費者ニーズにあった市場原理を考えた組織に変わっていくのではないか。
 農協と地域は一体になっており農村の活性化、景観の維持、農業の多面的な機能といった問題につき、農協に対する期待もある。ただ、それはNPOなどでもできる。最後は話し合いで合意を求めざるを得ないが批判を覚悟の上で解体的改革を進めるべきと言っている。

 (牛尾治朗ウシオ電機会長) 農協はコメ以外でいろんなことをやっている。しかし、日本の商社はほとんど入れず利益で農協の一人勝ちになり、農民は保護に頼っている。この意味で農協が独占禁止法の適用除外になっているのも問題。工程表をつくって閣議で決めるとか、速やかにスケジュールを確定しないといけない。

 (本間正明大阪大学教授) 農業問題の本質は人の問題。農協職員および農業従事者の高齢化等にともない行政もしがらみの塊になっている。これを克服しなければ市場感応的、消費者重視というものは入ってこない。農協が農業問題だけでなく、金融問題、あらゆる領域にかんでいて独禁法上の適用除外になっているのは大きな問題。ご検討いただきたい。

 (武部農相) とくに農協について本年度3月31日までに改革案をまとめる。今度は、経団連、消費者、有識者に入ってもらい客観的にまとめたい。

 (竹中平蔵経済財政担当相) 武部大臣のイニシアティブを評価してこれを強く後押ししたい。コメ政策は抜本見直しであり生産調整の廃止も視野に入れて大胆にやっていただきたい。農協については独禁法の適用除外が問題ではないか。産業組織論的視点からは農協型株式会社もあり得るだろう。農業分野の企業参入という観点も特区をも活用して積極化する案を出していただきたい。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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