JACOM ---農業協同組合新聞/トップページへジャンプします

農政・農協ニュース

給食が「楽しい」子は83%、男の子は「早食い」が多い
―生協総研が子どもの食生活調査― (10/4)

 給食が「楽しい」と感じている子どもは83%で、89%が「全部食べている」、男の子の15%が「早食い」している――生協総研が行った「子どもの食生活調査・1992年と2002年の比較」。子どもの食生活や食事の手伝いの状況など10年間の変化を調べ、改善に向けた具体策を考えようとするもの。結果の概要は次のとおり。

 ☆朝食―96%が食べている。北海道、栃木で食べていない子が多く(各10%)、福島(3%)、東京、神奈川(各2%)、愛知(1%)が少ない。朝食をとらないと1日のエネルギーや栄養素が不足し、体温の上昇がスムーズにいかず、運動や頭脳などへの悪影響も指摘されている。
 「楽しかった」という子(50%)が増えている反面、「楽しくなかった」が11%から16%へ増加。両端への分離がすすんでいる。
 「朝食の手伝い」では、手伝う子が大幅に減少。起床時間が遅くなり、手伝う時間的なゆとりがなくなっているのだろうか。手伝うのは男17%、女22%。

 ☆給食―「楽しい」と感じている子は83%で、夕食の72%、朝食の50%より多い。友人とのおしゃべりはじめバイキングや郷土料理、さらにはランチルームの改装など学校給食関係者の創意工夫が進んでいる結果であろう。男女差はなし。「楽しくなかった」が全国平均より多かったのは栃木(7%)、福島、神奈川、高知(各5%)。
 「食べた量」では、「全部」が男90%、女88%。約2割の女の子が半分残しているのは、スタイルを気にしてダイエットを意識し始めていることが影響。「ほとんど残した」子が全国平均より多いのは北海道、栃木、高知(各5%)、神奈川(4%)。
 「食事にかかった時間」で、9分以内で早食いしているのは男15%に対し女5%。早く食べて友達と遊びたいのだろう。それにしても米飯が週3回ほどになっていることを考えると、短時間にあまり噛まずに流し込んでいる男の子が多いこと。「5分まで」の回答で全国平均より多いのは埼玉(6%)、東京(4%)、福島、長野(各3%)。逆に20分以上かけてゆっくり食べているのは、女の子が男の倍になっている。

 ☆おやつ―「食べている」は92年に比べ3ポイント低下、男74%に対し女87%。給食で食べる量を少なくした分だけ女の子はおやつでカバーしているようだ。食べたもので前回より増えているのは手作り、せんべい、飴・チョコレートなど甘いものと果物で、減っているのはスナック菓子、缶ジュース・コーヒー。

 ☆夕食―「だれと食べたか」では「家族全員」が5ポイント増加し、家族団らんの場が広がっている。家族で一緒に楽しむ親の意識変化とともに、残業の減少など就労形態の変化が影響しているかも。「子ども1人で食べる」のは、率は減ったが全国平均は3%。それより多いのは高知(8%)、神奈川(6%)、北海道、福島、栃木(各5%)。「楽しかった」は8ポイント増え、男女差では男71%、女75%。
 「夕食の手伝い」は、92年に比べ大きく低下(男32%、女46%)。子どもが塾通いや習い事で忙しくなっていることと、そもそも子どもが手伝うほどの料理を家庭で作らなくなっていることも影響している。

 ☆食べ物の購入先―男女ともにコンビニとスーパーが多い。地方で昔ながらの駄菓子屋なども健闘。購入先で多い県をみると、▽コンビニ=福島72%、福井69%、東京66%、▽ファーストフード=神奈川11%、▽スーパー=埼玉60%、京都11%、▽駄菓子屋=京都12%、愛知11%。(日本生協連「MonthlyReport194」から)


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
webmaster@jacom.or.jp