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カナダ産牛肉の輸入停止措置は継続 (7/28)   

 カナダ政府はBSE発生にともなって日本が行っている輸入停止措置の解禁を求めているが、日本は安全性が確保されていないとして引き続き輸入停止措置をとる。
 農水省はカナダでのBSE発生についての政府など関係者からの聞き取り調査を6月に行った。
 カナダ専門家チームによる疫学調査では、カナダ産の6歳から8歳牛と推測されているが感染牛は特定されておらず、出生地と飼育状況についても特定できていない。なお、7月3日に公表されたカナダ政府の調査報告書では、感染牛の由来は確定できず、米国産由来の可能性が否定できないと報告されている。
 感染原因については、1997年の反すう動物由来の肉骨粉給与禁止以前に反すう動物由来の肉骨粉を含む飼料が給与されていた可能性が高いとしている。カナダでは疫学的に関連があるとされる約2700頭についてBSE検査を実施したが陽性牛は確認されていない。
 今後は、と畜場においてすべての牛の回腸遠位部、30か月齢以上の牛の頭蓋、脊柱の除去を実施するとしているが時期は未定としている。
 7月28日からカナダのモントリオールで開催されたWTO非公式閣僚会合でカナダのヴァンクリフ農業・農産食品大臣は、亀井農水大臣と会談し、30か月齢以上の牛の特定部位除去を行うことなどを説明したが、亀井大臣はサーベイランスの強化などの対策について、依然として具体的な内容や実施時期が不明であり、十分な説明がない限りは輸入再開の検討はできないと、解禁を拒否した。 (2003.8.1)



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