農業協同組合新聞 JACOM
   
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コメ生産4割増が必要
世界イネ研究会議の試算 (11/4)

世界イネ研究会議
 国連の「国際コメ年」を記念して農水省は11月4日「世界イネ研究会議」の東京シンポジウムを開き、途上国の飢餓と貧困の解消に果たすコメの役割などを議論した。島村宜伸農相はあいさつで、世界のイネ研究者の連携強化を強調した。
 基調講演では米カリフォルニア大学のグルデブ・S・クッシュ教授が「世界のコメ生産量は伸びてきたが、ここ4年では横ばい。2025年の推定40億人とされるコメ消費者の腹を満たすには生産量を38%増やす必要がある」との試算を紹介。
 また麗澤大学の松本健一教授は「コメづくりを利益をもたらす『産業』と考えれば、カリフォルニア州のように大した利益があがらない場合、コメからイチゴに転換。いざとなればディズニーランドに土地を売り払って、よそへ移住する」と牧畜文明との比較でコメづくりと「定住性」の関係を指摘した。
 また講演者らによるパネルディスカッションや記念研究功績の表彰もあった。受賞は、イネゲノム塩基配列を完全解読した国際解析プロジェクトチームなど。
 会議には皇太子殿下が臨席。「活発な議論を通じて、世界の食料問題の解決と地球環境の保全に大きく貢献することを期待します」とあいさつされた。
2004.11.11


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