農業協同組合新聞 JACOM
   
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自主基準で最低出資金5億円に引き上げ
−未合併JA解消へ全中が方針 (8/17)


 JA全中は、合併構想の完遂に向け、未合併JA解消に向けた取り組みを強化する。
 8月1日現在の全国のJA数は901。構想実現JA数は356で構想達成率は82.2%となっている。ただ、構想を100%達成した県が17県ある一方、構想実現JAがゼロの県も7あるなど、地域によって進度に差がある。このためとくに合併が望まれる県に対して重点的に合併促進を働きかけていく。
 基本方針は、まず県によっては合併構想の実現目標年度を設定していないところもあるため、ペイオフ全面解禁前の17年3月末までに目標年度を確認することにしている。

◆経営改善事項を決める

 具体策として経営不振JAの合併促進にため経営改善事項を決めた。
 JA合併では自助努力による経営改善が困難な場合は救済合併となる。しかし、救済されるJAが救済するJAに非利益を与える経営状態では合併は進まない。
 そこで、救済されるJAが合併に前に取り組むべき改善事項も決めたもの。具体的には(1)
 不良債権については「処理(引当)」がされている、(2)不稼働動産・遊休資産は「処分・引当」、(3)事業管理比率は「全国平均(県平均)」を達成、(4)繰越欠損の「解消」だ。役員の経営責任追及も含めてこれらの基準がクリアされた場合、救済するJA側は前向きに合併協議に臨むこととしている。
 また、小規模未合併の経営不振JAを解消するために、最低出資金を現在の1億円から5億円に引き上げることJAグループの自主的な基準とすることも決めた。
 JA全中では引き上げの理由として、構想実現JAでは約98%が出資金が5億円を超えていることや、5億円未満のJAでは業務執行や内部管理体制の整備が相対的に不十分であることなどをあげている。今後、合併の進展状況や都銀、地銀、信金など他の金融機関の動向などもふまえて法的裏付けを持たせるため農協法改正などの要請も検討していく。

◆員外監事の設置も検討

 役員体制でも自主的な基準を検討する。全JAを対象に(1)員外監事の設置、(2)「職員兼務ではない常勤理事」の3名以上の設置などだ。現行農協法では職員と兼務した常勤理事は認められているが、利用者の信認を確保するために体制を強化する。
 こうした自主基準の設定などによって合併促進を図るが、それでも合併に不参加を表明するJAに対しては、万一経営が破綻した場合でも自己責任による対応を徹底し、安易に他のJAの支援を要請しないことなど表明するように促していく。JA全国監査機構によるモニタリングも強化する方針だ。
 JA合併を促進するため今後、JA全中は合併が望まれる県に呼びかけ「合併促進情報交換研究会」を開催する。
 対象となるのは、未合併JAが10以上存在し、(1)合併に取り組んでいないJA率が県内JA数の30%を超えている県、構想未実現JA数が県内JAの50%を超えている県、(2)未合併JAのうち経営不振、自己資本比率、収支、体制面から取り組みが必要と判断されるJAが多い県、とする。
 JA合併については昨年の第23回JA全国大会で「JA合併構想の完遂」を決議している。

(2004.8.17)


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