農業協同組合新聞 JACOM
   
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野菜の輸入急増が懸念
−国産の出荷努力を、農水省 (10/27)

 台風被害などで国産野菜が供給不足になっていることから、品目によっては野菜の輸入が急増しかねない状況になっている。
 平年の3倍に高騰しているレタスは、9月は前年比83%の輸入量だったが、10月第3週(18日〜)では前年比378%増の191トンとなった。ほとんどが米国産だ。
 また、キャベツは9月は前年比20%だったが、10月に入り急増、第3週では432%増の272トンとなった。中国産が中心。
 そのほか、10月第3週時点でにんじんは前年比178%(466トン)、ねぎは同164%(1897トン)などとなっている。きゅうり、はくさい、ほうれんそうは今のところ輸入量が少ないが相場によっては輸入される可能性があるという。
 野菜の供給量は国産が8割で輸入は2割の200万トン。このうち輸入生鮮野菜は100万トンとなっている。
 平成10年には野菜不足から、国産出荷促進策と合わせて国が600トンの輸入をしたが、その後、輸入が増え続け13年にはねぎなど3品目で暫定セーフガードを発動する事態となった。今回は民間ベースで野菜輸入が定着していることから輸入による供給対策は行わない。農水省は国産野菜が安定供給されるよう、緊急野菜供給対策を活用して「国産品の出荷に努力してほしい」(野菜課)と産地に呼びかけている。

(2004.10.27)


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