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コメ消費拡大運動も議論 JA改革断行を決議 JA全中の通常総会 (3/5)

JA全中の通常総会で優良農協の表彰を受ける組合長(3月5日、東京會舘)
JA全中の通常総会で優良農協の表彰を受ける組合長(3月5日、東京會舘)
 JA全中の通常総会は3月5日、都内で開かれ、平成16年度の事業計画と予算などを決めたあと、JA改革の断行をはじめ▽経済事業改革に取り組むとともに、来年4月からのペイオフ全面解禁を控え、経営改善に全力をあげる▽安全・安心な農産物の提供について販売戦略と営農指導体制を強化する―などの特別決議を採択した。
 宮田勇会長はあいさつで「安全・安心」などの重要課題をあげ、コメ改革では「売れるコメ作りに向け、JA米の販売対策確立が急務」とした。また農水省の食料・農業・農村・基本計画見直しに対しては「5月を目途にJAグループの基本的考え方をとりまとめて組織討議をし、7月の理事会で政策提案を決定する予定」を示した。
 交渉が本格化しているFTA(自由貿易協定)については「水田農業を中心とした小規模家族経営という東アジア諸国共通の特徴をふまえ、相互理解を深める取り組みにしていくべき」との考え方を説明した。
 来賓あいさつでは金田英行農水副大臣が「JA改革断行を支持するための農協法改正案を今国会に提出している」と報告、また全国農業会議所の太田豊秋会長は「農業委員会法改正案も提出されている」と情勢を述べ、さらに日本生協連の小倉修吾会長は「日本農業の再生を心から願っている」とエールを贈った。
 次いで平成15年度優良農協表彰があり、宮田会長は6JA組合長に表彰状を贈り、さらに農協功労者115人を表彰した。
 受賞した優良農協を代表して静岡県・JAとぴあ浜松の松下久組合長は「JA本来の機能である営農指導を一層強化していく。またJA経営について、経済事業改革が求められ、16年度末までに収支均衡を実現しなくてはならない。決意新たに、地域になくてはならないJA、そして組合員から信頼され、喜ばれるJAを目指してがんばる」と謝辞を述べた。

◆日本型食生活の普及を

 このあと議事に入り、14年度事業報告と決算などを承認した。
 次いで16年度事業計画の提案では、事前の組織協議で出た意見をふまえて原案を補強した部分を説明。
 うち大幅に加筆したコメ消費拡大策として▽日本型食生活の普及などを図る情報発信力の強化▽ごはんと稲作の重要性を理解させるなどの次世代対策の強化▽米飯学校給食の回数を増やす運動の展開▽国産米の輸出促進などを挙げた。
 しかし総会審議では、運動推進体制をさらに強化すべきだとして、若いJA職員や農業者のパン食を例に挙げて「意識改革が重要」との意見が出た。発言には「消費量減退に歯止めがかからず、生産調整面積が増え続ければ水田農業はもはや成り立たなくなる」と危機感がにじんだ。
 地方それぞれに自主的な運動を盛り上げ、消費拡大を図る地方議会の決議や条例制定を働きかけることも重要とする提起もあった。

◆生産資材価格の原価に意見

 また、経済事業改革では(生産資材の)原価を明確に公表して、問題の根本的解決を図ってほしいとの意見が出た。
 このあと(1)安全・安心な農産物の提供と地域農業の振興(2)組合員の負託に応える経済事業改革(3)経営の健全性・高度化への取り組み強化(4)協同活動の強化による組織基盤の拡充と地域の活性化、を柱とする事業計画と予算などを承認。特別決議をした。

<JA全中通常総会 特別決議(要旨)>

 (1)JA改革の断行に取り組む(2)指針に基づき経済事業改革に取り組むとともに経営改善に全力をあげる(3)安全・安心な国産農産物の提供について、販売戦略と営農指導体制を強化する(4)米改革の推進について、担い手の育成や新しい作物の導入など地域水田農業ビジョンの策定と実践に取り組む(5)食料・農業・農村基本計画の見直しについて、真にわが国農業の振興と担い手の育成につながるものとなるように取り組む(6)WTO農業交渉やFTA交渉について、多様な農業が共存できる枠組みの確立に向け国民合意形成と海外農業団体との連携を強化する。

(2004.3.9)



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