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環境支払制度が浮上 農水省が導入検討の議論始める (3/5)

農業環境などの保全政策を検討する食料・農業・農村政策審議会企画部会(3月5日、郵政公社会議室)
農業環境などの保全政策を検討する食料・農業・農村政策審議会企画部会(3月5日、郵政公社会議室)
 農水省の食料・農業・農村政策審議会企画部会(生源寺眞一部会長)は3月5日、農業環境・資源の新しい保全政策をめぐって、同省の提案をもとに意見を交わしたが、その中で環境支払制度(環境デカップリング)の導入を検討していく方向が浮上した。
 議論では「中山間地域直接支払いの成果を、よく調査した上で、新しい環境デカップリング政策に踏み込んではどうか」との積極論が出て、同省は、今後の議論展開を歓迎した。
 JA全中の山田俊男専務も「中山間地域等直接支払制度のような政策を一定の要件の下で平場へも広げる考えか。(提案では)そのように受け取れる」と述べたが、同省は腹案を用意していないとして「考え方は今後、明らかにする」と答えた。
 一方、提案は“プロ農業経営を地域全体で支える構造”の中で農業環境・資源保全政策の確立を図るとしている。
 これに対し山田専務は▽保全政策の対象外となる農地は出るのか▽地域全体とは何を指すのか▽生産をしていない地権者の扱いはどうか▽保全政策と作物の関連はどうか、などの疑問点を挙げ、政策の具体的な対象や範囲などを明確にした上で検討を深める必要があると主張した。
 ほかの生産者委員からも▽農家が「支える」範囲はどこからどこまでか▽よそに住んでいる土地所有者に「支える」責任があるのか、などの疑問が出たが、同省は「今後の議論の中で明らかにしたい」と答えた。
 このほか「この提案には消費者ニーズが入っていない。作る側の論理ばかりだ。消費者としては作り方はどうでもよい。安全であればよい」という意見に対し、農業生産にともなう環境負荷をふまえて「農業と環境を結びつけて考えていこうという今回の提案は本当にうれしい」という生産者委員の発言があった。また経済団体の委員は、農業の環境負荷を調査した資料の提出を求めた。
 「土地改良事業は受益者負担だが、環境対策には、別の枠組みが必要だ」などの指摘もあった。 (2004.3.10)


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