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「安全・安心」柱に統合メリット還元も―JA全農 (3/30)

 JA全農は「安全・安心な国産農畜産物の取扱体制の構築」などを掲げた平成16年度事業計画を、3月30日の総代会で決めた。取扱計画は6兆376億円で前年度計画を1%上回った。4月1日に合併する愛媛県経済連の取扱高が加わったためだ。また4月1日からは東京、大阪などの計5支所を廃止するが、これらスリム化による経費削減分を統合メリットとして、組合員とJAに還元するのも大きな特徴だ。
 収支計画は▽事業総利益1387億円▽経常利益58億円▽当期利益28億円▽出資配当金2%など。
 同計画の基本方針は「安全・安心」をはじめ「販売機能の強化」など6本柱からなる。また事業別の行動計画も立てて、それぞれ数値目標を掲げた。
 うち「安全」の行動計画には、コメの栽培履歴記帳運動がある。15年産では137万トンの記帳を実施したが、今年の16年産では200万トンを目指す。
 牛肉では、消費者が店頭や自宅で牛の履歴を確認できる仕組み(インターネット活用)の導入県を20県に増やす。現在は18県だ。全農は、このトレーサビリティシステムを14年度に開発している。
 全農安心システムによる農畜産物は「生産者の顔が見える特徴商品」として期待されており、17年度末までに認証産地を203ヵ所に増やす。現在は認証産地83ヵ所、同加工場44ヵ所。
 取引先は百貨店、量販店、生協、コンビニ、コメ卸など計39社で、前年に比べ21社増えている。新年度は販売チャネル別の提案を強める。また消費者と産地の交流会なども企画する。
 
◆県本部別に重点品目
 
 品目別ではコメの場合、産地の生協や量販店などを対象に新規取引先を拡大する。青果物は取引先のPB商品と全農安心システム商品を連動させるなどの提案をしていく。全農安心システム商品には牛肉、豚肉、乾シイタケ、大豆もある。
 一方、これらの事業展開に対応して残留農薬の検査体制を整備する。全農は現場に近い地域で残留農薬が分析できるイムノアッセイ(酵素免疫測定法)を普及しており、希望JAには講習会を実施している。
 マイナー作物に対する農薬使用では、JAグループの対策本部を設置して、経過措置申請の徹底に取り組み、承認件数が確定したが、対策本部ではこれをさらに絞り込み、今後、適用試験の確実な実施を進めるとともに対象農薬への切り替えをはかっていく。
 事業計画は、36県本部別に振興重点品目や特徴的な取り組み目標を掲げている。
 中には農産物の輸入攻勢に対抗し、日本から高級品のナシとカキを輸出している鳥取が新年度の輸出量を前年比2万7000箱増の25万3000箱とするなどユニークな計画も目立つ。
 ほかには▽生産履歴記帳の戸数を増やす「日本一運動」(岩手)▽県域物流の導入(栃木)▽伝統の京野菜販売(京都)など。 (2004.4.2)


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