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保健・医療・福祉の一貫した良質サービスの提供
環境変化に的確に対応する「事業長期方針」策定へ
全国厚生農業協同組合連合会 代表理事会長 武田弘道


武田弘道氏

 新年明けましておめでとうございます。皆様方には、日頃からJA厚生事業にご理解とご協力を賜り、心より厚くお礼を申し上げます。
 さて、病院を取り巻く経営環境は、病院機能の再編により、患者ニーズの多様化・高度化と相俟って生き残り競争が激化しております。また、高齢化の進展により、患者の収容先は療養型病床群や介護老人保健施設等が増加し、加えて訪問看護等の在宅サービスも一段と進展しております。さらに、医療機関の経営収支は、昨年4月の診療報酬の引下げ改訂により、極めて厳しい状況となっており、さらに今年4月からは、被保険者本人の外来3割負担の実施に伴う受診抑制も懸念され、病院経営は危機的状況に追い込まれることが予想されます。
 本会では、こうした厳しい情勢を克服し、JA厚生事業の更なる進展を期するため、次のような事業活動の基本に立ち、積極的に事業推進を図っていくこととしております。
 その第1は、会員厚生連が農山村地域における保健・福祉の中核機関として、組合員はもとより地域住民の信頼と期待に応えられる良質な保健・医療・福祉の一貫したサービスを提供していくことです。具体的には、病院の実態に応じた機能の見直し、療養病床の拡充、介護老人保健施設、訪問看護ステーション、在宅介護支援センターの設置促進、さらに、介護保険制度に対応して、ケアプラン作成機関・サービス提供機関としての体制整備の促進を図ってまいります。また、人間ドックや一般検診等の利用者に対して、従来の生活習慣病の二次予防に加え、健康教育活動を通じて生活習慣改善指導を行い、疾病を予防する一次予防の普及促進を図ってまいります。
 第2は、会員厚生連の経営の健全化と安定化を図ることであります。そのために事業環境の変化に即応した経営戦略や経営基盤確立対策を推進してまいります。具体的には効率的な医療提供体制を確立するための病院機能の見直しや病病連携・病診連携の推進、医療事故防止体制の整備等リスク管理体制の整備を推進してまいります。
 第3は、診療報酬・介護報酬引き上げ対策や税制対策を中心とした経営条件整備対策への取り組みであります。特に、平成16年の次回診療報酬改定に向けて、適正化が図られるよう関係団体と連携しながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 なお今年は、厚生事業を取り巻く急激な環境変化に的確に対応していくために、「JA厚生事業長期方針(仮称)」を策定し、将来のJA厚生事業の基本方向を明らかにすることとしております。
 今年は、前述したとおり、かつてない厳しい経営状況に直面することが想定されますが、病院経営の健全化を図りながら、農山村における地域医療の向上と充実に向けて一層努力してまいりたいと考えております。
 以上、所信の一端を述べ、今後とも本会への一層のご支援・ご協力をお願い申し上げますとともに皆様のご多幸をご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。




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