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生産者・消費者から信頼される組織確立をめざして
特集 新全農のめざすもの、期待するもの

座談会
国産農産物の販売強化のため消費者・取引先ニーズにどう応えるか
国民の食生活前提にした農業を ―― 価格の合理性を消費者に訴えて
JA全農常務理事   杉谷信一氏
日本生協連常務理事  片桐純平氏
司会:(社)農協流通研究所理事長 原田康氏

 消費者ニーズの多様化・個性化に応えて販売力・商品開発力を強化することで国内農業の生産基盤を確立することは、全農「中期事業構想」の重要な施策だ。食料の国際化、輸入農産物の増大のなかでどうそれを実現するのか。安全・安心を柱に食料問題に積極的に取組む日本生協連の片桐純平常務と、安心システムで輸入品に対抗できる国内農畜産物の生産体制づくりをめざすJA全農の杉谷信一常務に、忌憚なく話し合っていただいた。司会は両組織の事情に詳しい農協流通研究所の原田康理事長にお願いした。

◆原材料から生産・流通までを把握できるトレーサブルなシステムを

  原田  日本生協連は、食の安全と暮らしの安全、地域社会への参加、経営安定の3つを柱に「中期計画」を進めておられますが、片桐常務から食の安全に具体的にどう取組んでいくのかをお話いただき、そうした消費者ニーズにJAグループとしてどう応えるかを杉谷常務からお話いただきたいと思います。

【略歴】
(かたぎり じゅんペい)
昭和18年3月長野県生まれ。
東北大学法卒。
昭和41年全国大学生協連入職、
昭和62年生活協同組合
都民生協理事、
平成元年同生協常務理事、
平成4年日本生協連常務理事、
平成10年(株)コープ
トレードジャパン専務理事、
平成11年(株)コープクリーン
代表取締役社長。
 
【略歴】
(すぎたに しんいち)
昭和16年8月栃木県生まれ。
宇都宮大農卒。
昭和40年全農入会。
62年本所園直部総合課長、
平成元年本所園直部
大和集配センター場長、
4年本所総合企画部次長、
6年組織整備対策室長を経て
平成8年現職。
 
【略歴】
(はらだ こう)
昭和12年9月生まれ。
昭和36年全農(全販連)入会、
平成5年全農常務理事、
8年(株)全農燃料
ターミナル社長、
平成11年(財)農協流通
研究所理事長。
  片桐   「中期計画」の底流にあるのは、まず90年代に日本経済が大きく変わったこと。そして、安全・安心問題を含めて、国際化の進行という問題もあって食にかかわる生産から流通全般の構造が大きく変わってきている問題です。
 安全・安心については、今日的にどう考えるべきかということを2つの問題意識をもって、日本生協連として検討してきました。1つは、安全・安心にかかわる社会システムをどう考えるか。2つ目は、添加物とか農薬などに関する科学的到達点の状況に加え。遺伝子組み換え問題などの新しい問題ををどう考えるかです。
 生協では食品衛生法(食衛法)改正に取組んでいますが、これは社会システム検討の発展だといえます。WTO体制の進展のなかで、この領域では日本は国際的水準からも立ち遅れているという認識があります。最近は、ISO14001とかISO9001あるいはHACCPがいわれますが、組合員に商品提案するときに、原材料を含めて生産者・生産場所・生産方法・生産時期などに遡って危害がでた場合に問題の所在を明かにでき、的確な対処策をとれるようなトレーサブルなシステムはほとんど確立されていません。どのようにこうしたトレーサブルなシステムを作っていくかが大きな問題になります。
 最近、食品アレルギーの表示について厚生労働省から告示が出ました。その意味は良く分かるのですが、メーカーから私たち流通に来るまでの範囲ならかなりのレベルで調べられますが、メーカーへ来るまでの原材料のすべてについて把握するシステムはほとんど未確立といってよいでしょう。
 行政は1年間の猶予期間を設けていますが、この間に天然添加物の原料などを含めて原材料がどう流通しているのかがキチンと記録されるシステムができなければ、この試みは破綻しかねません。

◆「産直3原則」から「生協産直基準」へ

  原田  生協では、産直の問題について最近、整理されていますね。

  片桐   産直については従来から、(1)生産地と生産者が明確であること、(2)栽培、肥育方法が明確であること、(3)組合員と生産者が交流できることという「産直3原則」を掲げて取組んできました。そして、多くの先進的な取組みが生まれてきましたのでこれを整理して今年2月に「生協産直基準」をつくりました。それは、
1.組合員の要求・要望を基本に、多面的な組合員参加を推進する
2.生産地、生産者、生産・流通方法を明確にする
3.記録・点検・検査による検証システムを確立する
4.生産者との自立・対等を基礎としたパートナーシップを確立する
5.持続可能な生産と、環境に配慮した事業を推進する
という内容です。

  原田   原田 2番目と3番目が先ほどお話に出たトレーサブルなシステムということですね。

  片桐   2番目は生産から消費者に届くまでの過程をすべて明らかにするということです。3番目は大変なことですが、トレーサブルなシステムをどうつくるかですね。

  原田  5番目は環境問題を強調しているわけですか。

  片桐   狭い意味での環境問題ととらえているわけではありません。どのようにして持続可能な農業を地域ごとに形成していくのか。それが可能な環境をつくるための産直の意味を強調しているわけです。

◆事業展開の最大のポイントは「安心システム」の拡大

  原田  安全・安心の問題、それに関連して産直についてお話がありましたが、杉谷常務、全農としてはどう考えておられますか。

  杉谷   全農の「中期事業構想」で実施していこうとしているのは、販売力・商品開発力の強化ですから、日本生協連の「中期計画」と重なる部分がかなりあります。
 食品自体が国際化していますから、価格面だけで世界と太刀打ちすることはできません。そうなると、消費者が一番望んでいる農畜産物の「安心・安全」をどれだけ明確に打ち出していけるかが、最大のポイントになると思っています。
 そこで、まだ実験段階ですが、産地が取引先と個別品目ごとに、個別基準を決めどういう資材や農薬を使って、どういう包装形態で、誰がいつ播種して、いつ収穫をしてという生産から収穫までのすべてを記録して、その記録がすべて「個別基準」をクリアしている農産物に「安心マーク」を貼ってお届けする「安心システム」という仕組みを進めています。そして、安心・安全を強く望んでいる生協や量販店と提携してこの「安心システム」による産地の拡大に取組んでいきたいと考えていますし、すでに40を超える産地と取引先が協議し、供給できる体制ができつつあります。
 このシステムは、日本の気候風土では有機栽培はできてもごく一部だと思いますから、どういうものを使ってどう栽培しているのかという履歴をハッキリさせる、あるいはいままで使っていた農薬を少しでも減らすことで、消費者に安心感をもってもらう仕組みです。
 この「安心システム」には、地域循環型農業による持続可能な農業という考え方もあり、畜産団地と野菜団地あるいは畜産団地と水稲を結びつけて、実施しているところもあります。また、どういう餌をいつ食べさせてどういう飼養体系でということで実施し「安心システム」第1号の認証をされたのが宗谷牛です。
 これからの事業展開の一番の基本はこの「安心システム」にあると考えていますし、ぜひ全国に広げていきたいと思っています。そして、現在は検査・認証の判定については学者にも参加していただき消費者や日生協はもちろん客観性を持たせてはいますが、すべて全農の会内で実施しているので、さらに客観性を持たせるために、将来的には外部に出すことも考えています。
 また、全農の営農・技術センターには残留農薬分析室がありますから、そこで検査分析し、残留農薬についてもハッキリさせて認証することができます。(この分析室は、国際基準ISO17025認定を取得)
 そういう意味では、片桐常務のお話にあった「産直基準」に十分に合致する性格のものだと思います。

◆国民の食生活の変化を前提にしない農業は成り立たない

  原田  これからの日本農業のあり方について片桐常務はどうお考えですか。

  片桐   セーフガードについて「完全な市場経済化ができないために生産性がいつまで経っても上がらないという面と、市場経済化が進んだために荒廃がますます進んだ面と両面があって、その両面をどうするかと呻吟しているのが日本農業だ」といっていますが、その通りだと私は思います。
 日本の国民は何を食べ、どういう食生活をしているのか、そのことを前提にして農業がなければいけない。農業を前提にして国民の食生活があるわけではないと私は思います。
 かつては食の確保に基本的なニーズがありました。そしてカロリーの多くをでんぷん質が占めていました。しかしいまは食生活がガラッと変わって、動物性蛋白の比率が急増し、コメが摂取カロリーに占める比率は3割をきっている。材料を買ってきて家庭で調理するのではなく、調理されたものあるいは半調理されたものを買ってくる。つまり広い意味での加工食品で食生活されているわけです。こういう時代の農業生産とは何だという問題ですね。
 農業を市場経済だけでとらえようとするのは間違いだと思いますが、マーケットがどう変わっているか、国民の食生活がどう変わってきているかを前提にしない農業は成立しないと思いますね。

  杉谷   私たちもそこのところは変えていかないといけないと考えています。JAではいままで、どう作るかということで「営農指導」中心できましたが、これからは、消費者がどういうものを望み欲しがっているのか、そしてそれをどういう形で作るのかを考える「生産販売マネジメント」体制を構築していこうとしています。そのために、全農としては全中と協力して、それができる人材を育てる研修会などを実施して、必ずこれを実現していこうと考えています。
 この生産販売マネジメントと安心システムを結びつければ、食料供給について価格面ではない部分での基盤ができると思っています。

◆農地の保全が自給率問題の最大ポイント

  原田  自給率の向上についてはどうですか。

  片桐   自給率は重要な問題だと思いますが、飽食の時代で好き勝手に食べ、しかも20%以上を捨てているときに、供給カロリー全体に対して自給率が何%かという計算をするのはどんなものか。国民の食生活がどうなっているのかということと関連づけた議論になっているのか疑問があります。
 食料安保ということでは、モノがなくなったときに日本の農業はこういうセーフネットを持っていますよ、だけど100%はありませんという議論はしておく必要があると思います。  生産者側も日本農業についていろいろ言いますが、その割には展望を示さないなと思っています。セーフガードはそれでいいけれど、これからどうするのか、がないという感じがしますね。  いまの食生活がいいとは思いませんし、変えなくてはならないと思いますが、そのことを含めて、日本の食生活はどうあるべきなのか。その中で食料安保とはどういうことで日本の農業はどういう役割を担うのかという議論は一度キチンとしなければいけないと思います。

  杉谷   一番心配しているのは、耕作放棄地が増加して農業が荒廃し、農地が荒れてしまって、必要最低限の食料も作れなくなるのではないかということです。ですから、少なくとも農地保全という観点で農業生産への取組みをどうするかが、自給率問題での最大のポイントだと考えています。
 食料が不足したときに、肉をやめてコメを作れば自給率は上がりますし、サツマイモを作っても自給率は上がります。しかし、その時に農地が破壊されていて、コメを作ろうにも水田に水が溜まらないような状況になっていては、どうにもなりませんから、耕作放棄地が増えることに歯止めをかけ、農地として保全できる体系を考えていく必要があります。コメの転作で大豆が増えていますが、これを輸入大豆と置きかえれば豆腐の需要はまだまだありますから、荒らさないでこうしたものを作り、供給していけば、農業として展望はあると考えています。

  片桐   現在ある農地を保全することが最大の課題だということはわかりますが、限定された国土で農業をしていくために遺伝子組換えなどバイオテクノロジーをどう考えるのでしょうか。いまは否定的ですが、安定した農業生産をするためには取り込んでいく必要があるのでは…。

  杉谷   同じ認識は持っていますが、いまの消費者の考え方がある限り生産することはできません。しかし、研究はしていかないといけないと思います。遺伝子組換え技術を応用したアレルゲンフリー米など機能性食品や餌用の超多収米など品種改良では時間がかかるものをバイオでという考えはあります。

  片桐   日本の農業を良くするためにこういう価値があるということを粘り強くいいつづけていく必要はあるでしょうね。

  杉谷   作る作らないは別にして、協同組合間提携の場で議論することはあっていいと思いますね。

◆直販比率拡大で流通コストを低減化する

  原田  日本の農業を考える場合に価格の問題がありますね。

  片桐   価格の問題は無視するわけにはいきませんが、日本農業の立っている基盤からみて限界がありますから、米価を米国と一緒にしろなどという議論をするつもりはありません。
 むしろ考えなければいけないことは、生産してから消費者に届くまでのプロセス・食料流通をどうするかという問題です。日本の食料価格の高さは中間流通業にあるのではなくて、中間流通業がかかわる領域のインフラや仕組みにかかわる問題が大きいと思っています。日本生協連も流通業者ですが、全農も生産者の側にスタンスはあるにしても、中間流通業者として重要な役割を担っているわけですから生産した後の出荷や流通システムをどうつくるのかとか、中間流通業としての機能アップなどを提案してもらうこと、これらを含めて提案されている価格が合理的であることが価格問題の中心だと思いますね。

  杉谷   おっしゃる意味は良く分かります。しかし、私たちが卸売市場を含めてすべての流通について合理化に取組んでも、風車に立ち向かうドンキホーテになってしまいますから、全農の直販施設や協同会社を核として直接量販店や生協に売っていくという機能を拡大強化していくことで流通の合理化を実現していくことが重要だと考えています。
 野菜だけではなく、肉でもコメでも直販率比率を高めていきます。そのことで、流通合理化に取組んでいきます。例えば、青果物の規格簡素化とか、コメのバラ流通、畜産での不需要部位の加工をどうするかを、直販のなかで考えていけば流通の合理化は可能だと思いますし、流通コスト低減につながると思います。

◆洪水的な輸入ではなく秩序ある輸入で東アジアで強調を

  原田  セーフガードについていろんな意見があるようですが…。

  杉谷   輸入農産物が徐々に増えてくるのなら、安心システムを拡大したりして対抗のしようもありますが、ある日突然、洪水のように入ってくるのでは準備のしようがないので、セーフガードで一度閉めてもらってその間に、生産対策なり流通・販売対策を徹底して行い、国産の基盤を作っていこうということです。

  片桐   自給率とか食料安保という問題は、必ずしも1国で考えなくてもいいのではないか。日本と中国・韓国・台湾の東アジアで協調して、周年で農産物を供給するとかを話し合ってもいいのではないかと思いますね。日本の農業だけでは食料をすべて供給することはできないわけですから…。

  杉谷   韓国はハウスで、トマトとかキュウリ、パプリカを日本をターゲットに作っているわけです。しかも端境期対策ではなく真っ向からぶつかってきているわけです。ハウスは国の補助金で作られているわけで、これでは分業になりません。

  片桐   農協とかで話し合ってルールづくりはできませんか。

  杉谷   韓国の農協中央会とは、国内生産や輸出について継続して協議しようということにはなっています。しかし、一番の問題は、壊滅的な打撃を受けて国内生産がつぶれることです。いい例が中山間地帯の重要な作物であった乾椎茸です。中国からのものが増えて、いまや3分の1になってしまいました。
 もちろんすべての食料を国内で供給することはできませんから、秩序ある輸入なら、それは協調することができると思います。これからは、国際化を前提にした政策を考える必要がありますね。

  原田  中国でも韓国でも農業は問題がある産業なんですね。ですから余力があって国際的な力があって攻めてくるというより、手っ取り早く外貨を獲得できると商社が入りこんで、農家が飛びついたということではないですか。これが農業の抱えている問題の解決になるかといえば、いま、いいだけだと思いますね。

◆重要な外食産業や加工業者へのメニュー提案

  杉谷   セーフガードでの反省として、平成5、6年の野菜の不作による価格高騰時にやむをえず入れたわけですが、それなら海外で作ろうかということがあったと思います。消費者は国産品を望んでいるわけですから、生鮮だけではなく加工業者や外食業者にどれだけ安定供給できるかを考えないと、輸入の問題は解決しないと思います。

  片桐   加工食品の価格はまだまだ下がり続けますね。生鮮と加工食品原料をどう作るのかは別のものですから、それにどう応えるかという問題がありますね。

  杉谷   需要部門を分けて、生鮮で流通するもの、外食に供給できる体制、周年で供給できる体系をつくりメニューとして提案していかなくてはいけないと考えています。それをやることで、どれだけ国産を消費してくれるのかということですね。

  原田  価格が高い安いだけではなくて、こういう価格が合理的な結果としてでき、それを消費者が納得すればいいという話がありましたが、全農がこれだけの組織になったわけですから、合理化の中身をもっと積極的に消費者の人に分かるように繰り返し訴えていくことが大事ですね。

  杉谷   まさにそこが全農の使命だと思います。

◆全国の産地を網羅した情報と物流システムを

  片桐   北海道から沖縄までの産地がありますから、これからはここでこういう作物がこういう条件でできますよという情報を流通に流し、そのことで、合理的に商品をまわしていく仕掛は全農しかできないと思いますね。例えば産直でいいますと、複数の産地と提携して行うわけですが、その時にマーチャンダイジングは各生協がやるにしても、複数の産地をまとめる技術は複雑ですから、情報や物流についてはプロである全農がやるような関係をつくっていかないといけないと思いますね。

  原田  杉谷常務が先ほど直販機能を強化していくというのは、いま片桐常務がいわれたことを含んでいるわけですか。

  杉谷   27県本部になりましたので、県にあった直販施設と全農の集配センターとドッキングすれば面的な広がりはできますから、直販を強化することはできます。生産情報については、統合もありますが通信技術をどれだけ活用して取組めるかだと考えています。

  片桐   共同購入の場合には3カ月前には値段を決めなくてはいけないわけです。

  杉谷   生協で伸びているのは戸配と組織供給ですから、値決めするときに生産状況などの情報を把握して協議できる仕組みを作らないと難しくなりますね。

  片桐   原産地表示の問題がありますから、この県がだめならこちらの県でとは簡単にはいきませんしね。

  原田  あらかじめそういう情報を提供しておけば納得してもらえるわけですね。生産者も協力し消費者も呼応できる仕組みをどう作っておくかですね。。

  片桐   これは生協だけではなく、無店舗系の業態や外食産業でも同じでしょう。

  原田  委託だけでなく、あらかじめ値段を決めて契約するのも販売だということを、全農が生産者に提案していくことも必要でしょうね。

  杉谷   直販比率を高めたり、外食産業、加工業者への販売をしていくことは契約そのものですから、そういうことが重要だと思っています。

  原田  今日は、貴重なお話をありがとうございました。

(座談会を終えて)
 マーケットの変化に農業がどのように対応するか。このテーマの具体化が全農の課題であるというのが片桐常務の指摘である。
 全国の生協が現在取り組んでいる、(1)食とくらしの安全、(2)地域社会への参加と責任、(3)競争力ある事業構築と経営の確立、これらは「新全農」の役割・使命と、重点施策として取り組んでいる5大改革と共通をしている。
 地域の問題では、生協は地域社会への参加と責任でこれを広くとらえて環境、平和、国際協力に発展をさせている。
 杉谷常務は、地域農業の振興を基本に生産と流通のコスト削減、安全を基本にした農畜産物の検証システム、商品開発力を伴った販売力強化に向けた新全農の取り組む方向を明らかにし、食料の自給率は日本の農業がどう生き残るかの立場で見ることが大切であるとしている。
 競争力ある事業を確立するために生協が店舗、組織供給ともに生鮮の産直事業の品目、地域を拡大するなかで情報、物流、調整がネックとなって来ているが、これが出来るのは全農であるというのが片桐常務の見解である。全農は直販機能の体制を強化することでこれに応えていく方針が示された。
 安全、環境、地域をキーワードにして、新しい協同組合間提携の発展が期待される。(原田)


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