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特集:あなたの元気が、わたしの元気
    家の光協会「元気キャンペーン」のめざすもの

心豊かで助け合う地域づくり
木村春雄 JAみどりの(宮城県)組合長
木村春雄氏
 家の光協会は「元気キャンペーン」スタートにあたって全役職員集会を開催。宮城県JAみどりの、木村春雄組合長が「家の光事業の機能発揮に期待する」と題して講演した。同JAは、教育文化活動を事業のひとつの柱と考え広域合併JAとして地域に役割を果たそうとしているという。

 JAみどりのは、平成8年に6町10JAが合併して誕生した。正組合員戸数は約9500戸。広域JAとしてスタートにあたって木村組合長が念頭に置いたのは「JAみどりのは一つ」というJAの統一性、結集力の大切さだという。

 中期3か年計画(第2次)(1)農業振興計画、(2)生活福祉文化活動、(3)JAの経営刷新、を大きな柱としているが、「人と人の触れ合いや理解があって初めてJAの事業につながる」との考えから「生活文化福祉活動」(=教育文化活動)をもっとも重視していると強調。

 「多くの人はまず経営、利益を考えるが生活文化福祉活動こそいちばんJAの元になる活動で、そのうえに経営刷新も農業振興もあると考えている。JAは心のない事業に走りすぎてはいけない。心豊かで助け合う地域づくりをめざしてきた」。

 具体的には、JAで文化賞を設けさまざまな文化部門で活躍した人の表彰事業や公開セミナー、子どもたちとのふれあいイベントなどを立ち上げてきた。とくに広報活動に力を入れ組合員向けだけでなく、地域住民向けの広報誌も発行し、さらに地元ラジオを活用した宣伝活動も行っている。広報誌では「家の光の記事を必ず引用、紹介している」という。

 広報活動に力を入れるのは「言わなくても組合員は分かってくれるだろうではなく、言わなければ理解が得られない時代」との認識があるからだ。きちんと声に出して説明することでディスカッションが生まれ進歩も生まれる。

 「事業を発展させるには多くの人の知恵、力を借りる必要がある。そこに友情や賞賛が生まれる。これこそが教育文化活動ではないか。JAが元気でなければ組合員の元気も出ない」などと強調した。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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