ハンディを背負いながらも健闘した「ジェイエース」

　JA全農は、生産資材事業において、機能・規模に応じた価格対応など担い手への対応強化を進めるとともに、低価格資材や省力化に向けた栽培技術の開発・普及などを行い、さらに、物流拠点の集約・再配置などにより、もっとも効率的な物流体系を整備していこうとしている。
　この中で、低コスト農薬の重点品目は、園芸用殺虫剤「ジェイエース」、大型規格除草剤（非選択性茎葉処理型）、水稲用除草剤「MY―100」、低コスト育苗箱施用剤とバラエティに富んでいる。ここでは、「ジェイエース」の初年度の実績、「ラウンドアップハイロード」、「MY―100」混合剤および大型規格品などの進捗状況を探ってみた。

◆「ペンコゼブ」に続くジェネリックの第2弾

　医薬業界では、当たり前ともなっているジェネリック（特許切れ）。農薬では、登録制度の簡素化など、ジェネリックへの環境整備を待たなければならないが、ジェネリックが特許により独占的に守られている農薬価格の引き下げを実現するための有力な手段の一つとなっていることも事実である。
　JA全農では、園芸用殺菌剤「マンゼブ」のジェネリック農薬として「ペンコゼブ」を平成6年に登録取得（農薬登録は、クミアイ化学工業（株）、三共（株）・現三共アグロ（株））し販売を開始した。その結果、先行剤に比べて15％の価格引き下げを実現している。
　ジェネリック農薬の第2弾として、JA全農は大型園芸用殺虫剤に成長している「アセフェート」（既存商品は「オルトラン」）を「ジェイエース」の商品名で、粒剤は平成14年10月30日、水溶剤は同年12月20日に農薬登録を取得し、今年3月下旬より市場投入した。
　この「ジェイエース」は、JA全農が農薬登録を取得し、製造するだけでなく、販売メーカーを起用しないでJAグループ自らが普及・販売することにより大幅に経費を削減し、そのコスト削減分を価格に反映させたものである。

◆初年度のジェイエース　小型規格に顕著な動き

　それでは、今年の実績はどうだったのか。出荷は、製造の遅れにより3月下旬からと、予約期に間に合わず、実際には当用期（需要期）からの出荷となっている。現時点の実績については、「出荷の開始が当初想定した時期よりも遅れたわりには、まずまず順調な滑り出しを見せたのではないか」（JA全農肥料農薬部農薬推進企画課）という。
　出荷動向の特徴として、粒剤の1キログラム規格、水溶剤の100グラム規格と小型規格の構成比率が高いことが指摘できる。「ジェイエース」では、小型規格と粒剤3キログラム、水溶剤500グラムの一般規格の構成比率がおよそ3対7と、先行剤と比べて小型規格の構成比率が高い。
　これは、ホームセンター対策として、JA資材店舗、JA窓口での販売が小型規格で先行したものとみられ、これにより「商系流通の一部の市場をとったのではないか」（同）と見られる。

◆適用作物の拡大が普及推進の鍵に

　「ジェイエース」の普及推進上のネックの一つに、先行剤と比較して適用作物で農薬登録の範囲が狭かったことがあげられる。
　この点については、粒剤においてブロッコリー、りんどう、つつじ、さつき（10月8日付け）が適用拡大されたほか、水溶剤においても12月下旬から来年1月にかけてレタス、たまねぎ、ぶどう、かき、グラジオラス、りんどう、つつじ、さつきに適用拡大される見通しであり期待される。特に、水溶剤での登録拡大が楽しみだと思える。
　「ジェイエース」では、「適用拡大がこれからの普及推進に重要な意味を持ってくる」（同）ことになるが、いずれにしても来春までには先行剤に対して、主要作物においては農薬登録の範囲でほぼ肩を並べることになり、新たなスタートラインにたつことになる。

ラウンドアップとジェイエースで共同推進を実施

　JA全農の農薬事業で、非選択性茎葉処理除草剤「ラウンドアップハイロード」、JAグループが開発した新規園芸用殺虫剤「ジェイエース」、水稲用除草剤「MY―100（オキサジクロメホン）」が重点推進品目の3本柱となっているが、このうち「ラウンドアップハイロード」と「ジェイエース」で共同推進が実施されている。

◆軌道に乗った2003年のJA　POP甲子園

　共同推進の内容は、概ね次の3点に絞られる。
　1つ目は、昨年より始めた『JA　POP甲子園』。『JA　POP甲子園』は、JA店舗やJA購買窓口の活性化と組合員への情報提供の強化を目的としたもので、「ラウンドアップハイロード」と「ジェイエース」を題材としたPOP（店頭ディスプレイ）コンテストを行うもの。
　昨年の『2002JA　POP甲子園』の評価としては、参加したJAから「ディスプレイには、多くのお客様が関心を示され、コミュニケーションを深める良いきっかけとなった」など、『JA　POP甲子園』を高く評価する声が数多くJA全農に寄せられている。
　『2003JA　POP甲子園』の審査結果は別掲したが、軌道に乗ったことは間違いない。

◆新発想のネックタグ推進補助制度も導入

　2つ目は、「ラウンドアップハイロード」のネックタグの裏面に「ジェイエース」の宣伝広告を入れたことであり、新しい発想として高く評価できよう。
　“そろっていますか！　300万農家の常備薬　除草剤ならラウンドアップハイロード”と表（おもて）面に「ラウンドアップハイロード」のコマーシャルが入り、そのネックタグの裏（うら）面に”殺虫剤なら　JAのエースをめざす　ジェイエース”と「ジェイエース」のコマーシャルを入れた。
　「ラウンドアップハイロード」は大型規格のメリットを、「ジェイエース」はJAグループが開発した新規園芸殺虫剤の位置付けを前面に押し出している。
　「ラウンドアップハイロード」は、本紙推定でJA全農供給分として、年間約100万本が出荷されていると思われる。このことから、100万本に「ジェイエース」のコマーシャルが入ることになる。プレゼントコーナーを設けていることも、より斬新的なアイデアとして注目される。
　3つ目は、「ラウンドアップハイロード」と「ジェイエース」の2剤に推進補助制度を導入したことだ。これは、県連・県本部の日常的な推進業務を支援していくもので、本農薬年度より試験的に実施した。主に、当用期（需要期）の2〜3カ月間、営業において派遣社員が推進担当者の補完的な役割を担っていく。
　具体的には、ラック（棚）の設置、JA店舗の商品補充、ポスター貼り、チラシの配布などが業務となる。今年の実績は、行政およびJAのOBなど8県連・県本部（8名）で採用され、かなりの成果をあげたようだ。平成16農薬年度は、推進補助制度の枠をさらに拡大していく予定にしている。

JAグループの農薬事業を牽引　順調に推移する「MY―100」

　「MY―100（オキサジクロメホン）」は、低コスト・省力化を目指すJAグループ農薬事業の牽引役として、JA全農が初めて農薬登録を取得し、平成13農薬年度から市場投入された。その普及面積は平成13農薬年度約12万ヘクタール、平成14農薬年度約25万ヘクタール、平成15農薬年度約31万ヘクタールと順調に推移している。

◆優れた除草効果と環境にもやさしい

　有効成分であるオキサジクロメホンは、ノビエの発生前から2.5葉期までの処理適期幅をもち、かつ約50日以上の残効を示す優れたヒエ剤として登場した。しかも、10アール当たりの投下薬量は4〜8グラムと、既存のヒエ剤の中でもっとも少ないレベルにある。
　また、土壌吸着力が強いため地下水や河川への流失が少ないなど、環境にやさしい水稲用除草剤として定評がある。このような高い除草効果と環境への負荷が少ないといった優れた特性から、農林水産省の「新農薬開発促進事業」に除草剤としてはじめて取り上げられた経緯がある。

◆期待の「MY―100」これからが正念場

　この「MY―100」が、平成15年度日本農薬学会・業績賞（技術）を受賞した。「低コスト、高い除草効果、環境にやさしい」と時代のニーズにあった除草剤に仕上がり、大型品目に成長したことが評価の対象となった。改めて、JAグループが除草成分であるオキサジクロメホンを保有したことの意味は大きい。
　平成15農薬年度の普及で製品別に上位5位まで見ると、(１)ミスターホームランフロアブル、(２)ミスターホームラン粒剤、(３)サラブレッドフロアブル、(４)パットフルジャンボ、(５)ホームラン粒剤となっている。
　その他、「トレディ」、「サムライ」などユニークな商品も人気を呼んでいる。
　「サムライ」は、省力化と経済性を追求した低コストタイプの除草剤で、SU（スルホニルウレア）抵抗性雑草対策にも有効な一発剤。「トレディ」シリーズには、「トレディプラス」、「トレディワイド」もあり、特に「トレディワイド」は「MY―100」シリーズの中で唯一のノビエ3葉期剤となっている。
　県別の動向を見ると、普及面積・率で岩手がトップを走るが、普及面積で新潟、普及率で福岡が拮抗している。
　「MY―100」は、平成16農薬年度で4年目を迎えた。SU（スルホニルウレア）抵抗性雑草対応の混合剤も増え、いっそうラインアップがはかられてきた。この中で、「これからが正念場」（農薬課）ともいえる。

◆茎葉処理型除草剤が大型規格品の中心に

　農業生産の低コスト化に貢献しているのが、農薬の大型規格品であり、急成長している。大型規格品は、「ラウンドアップ」で先行したが、最近、急激にアイテムを増やしてきた。農業生産法人、大規模生産農家など担い手農家対応にも一役かっている。
　主な大型規格品を挙げると、「ラウンドアップハイロード」、「バスタ」、「プリグロックスL」、「サンダーボルト」など非選択性茎葉処理型除草剤が中心となっている。その他では、「ゴーゴーサン細粒剤」、「ゴーゴーサン乳剤」（2品目は畑作用除草剤）、「トレディ顆粒」（水稲用除草剤）、「Dr．オリゼプリンス粒剤6」（水稲殺虫殺菌箱処理剤）、「トマトトーン」（植物成長調整剤）などがあり、各剤とも割安な大型規格品として、大きな期待が寄せられている。

◆低コスト・省力化に貢献農家直送で担い手対応も

　このように、大型規格品は、低コスト・省力化に大きく貢献しているが、一方で、着実に農業生産法人、大規模生産農家の農業経営に寄与し、現在その地歩を固めつつある。
　例えば、「ラウンドアップハイロード」の20リットルが順調に伸長してきている。JA経由で、農家への直送が行われているためであり、担い手、生産法人に対して物流面で直送できる物流面のメリットも大きなものがある。
　現在、ホームセンターや農業資材店を通じた農薬の流通金額は、国内需要の約6％程度と言われているが、将来的には約10％に達するのではないかという見方もある。
　営農指導・配送業務などのサービスを排除した手法に対して、JAグループの確かな手法の構築が待たれている。

ラウンドアップハイロード　本格普及の5リットル規格

　これまで見てきた通り、大型規格品は「ラウンドアップハイロード」が先行した。平成9年3月の2リットルボトルを皮切りに、翌年の平成10年には5リットルボトルが加わった。これに、園芸・畑作除草剤の「バスタ」2.2リットル、「プリグロックスL」5リットル、「ゴーゴーサン」10キログラム・2リットル、さらに水稲用除草剤の「トレディ顆粒」400グラムなどが追加され、よりラインアップの充実がはかられた。

◆無登録農薬問題が茎葉処理除草剤市場に影響

　「ラウンドアップハイロード」は、基準規格（500ミリリットル）の価格の引き下げもさることながら、大型規格を増やすことによって、実質的に農家購入価格を引き下げている。
　直接購買開始以降、基準価格の建値では42％下がっているが、大型規格の割安感をカウントするとほぼ半分の値段になっている。大型規格の比率を高めるほど、よりいっそう割安感が増すことになる。
　2002年12月〜2003年10月末までの「ラウンドアップハイロード」の、JA全農の実績は前年同期比125％と大幅に伸長しており、この分野で一人勝ちした感がある。大きく伸びた理由として、(１)5リットル規格が本格的に普及してきたこと、(２)無登録農薬からの切り替えがあったこと、などが挙げられ、これはホームセンターの実績にも影響した。

◆「5.5リットル」規格が5リットル規格を底上げ

　平成15農薬年度で特筆されるのは、この「ラウンドアップハイロード」で5.5リットル規格を市場投入したことだ。5リットル1本に対して500ミリリットル1本をセットにする規格で、5リットルと同じ価格で購入することができる。目に見える割安感があり、このことが「農家（ユーザー）から大きな支持を受けた」（農薬推進企画課）という。
　このセット規格は、JAだけの規格であり、かつ数量も限定された。「5.5リットル規格を出すことによって、一気に5リットル規格の構成比を押し上げた」（同）という。セット規格が、5リットル規格の比率をも底上げしたかたちだ。
　このことは、今年の5リットル規格の出荷が大きく伸びていることで裏付けられており、「ラウンドアップハイロード」の規格別の構成比に大きな変化が見られたことも本年度の特徴としてあげられる。
　前述のように、「ラウンドアップハイロード」の基準規格は、500ミリリットル。1リットル、2リットル、5リットル、20リットルの各規格が大型規格品ということだ。500ミリリットルの基準規格のウエートは、昨年の最終値の24％から今年は15％に落ちており、JA全農が推奨している大型規格の比率が85％まで成長したことになる（円グラフ1・2参照）。

◆平成16農薬年度も5.5リットル規格を継続

　5.5リットル規格は、平成15農薬年度は限定販売とされた。そのほとんどが、3月末までに出荷を終えている。また、5.5リットル規格は平成15農薬年度の単年度で終了の予定であったが、「非常に評判が良く、商品力もあることから、平成16農薬年度も継続していく」（同）ことにした。

◆期待すべき茎葉処理剤のブランド3剤　バスタ、プリグロックスも大型規格で健闘

　非選択性茎葉処理除草剤分野において、「ラウンドアップハイロード」、「バスタ」、「プリグロックスL」はブランド3剤といわれている。本年度は、「ラウンドアップハイロード」が一人勝ちした感があるが、「バスタ」、「プリグロックスL」も大型規格で健闘している。

◆バスタの大型規格お買い得感で伸長

　「バスタ」の大型規格の出荷実績は、対前年同月比（10月末）で、約2倍の成長を見せている。系統独自の規格は2.2リットル×6本で、バスタにおけるJA全農の大型規格の比率を昨年の34％から50％にまで押し上げた。
　大型規格で急伸した「バスタ」。これだけ伸長した背景には、平成15農薬年度において大型規格の価格を下げて、割安感を拡大したことがある。
　「バスタ」も、「ラウンドアップハイロード」と同様、明らかに大型規格にシフトしており、これが本年度の「バスタ」を象徴している。ただし、バスタのトータル実績は微増にとどまっているとみられる。

◆大型規格は前年比250％　注目のプリグロックスL

　「プリグロックスL」は、この分野において先輩格だ。「ラウンドアップ」、「バスタ」などが登場するまでは、速効性という効果面はもとより低廉価格という経済面においても他剤を寄せつけなかった。
　「プリグロックスL」の基準規格は、1リットル×12本。系統独自の大型規格は、5リットル×4本となっており、大型規格としては前年比250％の成長を見せ、大型規格の比率は昨年の6％から15％となっている。

◆ゴーゴーサンは乳剤を中心に拡大

　「ゴーゴーサン」も息の長い薬剤。大型規格は、細粒剤で10キログラム×2本、乳剤で2リットル×10本となっている。大型規格の比率は、それぞれ5％、27％となっており、大型規格の普及拡大は乳剤が先行している。JA全農では、「今後とも普及に力を入れていく」（同）という。

◆ラウンドアップハイロード無登録農薬問題で追い風

　茎葉処理除草剤分野は、これまで無登録農薬の流通が目立っていたが、昨夏の無登録農薬問題の発生から、平成15年3月、7月の、いわゆる平成農薬取締法の改正に至るまでの経過の中で、ホームセンターなどから無登録農薬は駆逐されていった。しかし、これを追い風としたのは、現時点ではラウンドアップハイロード1つとなっている。

◆ブランド剤に追い風を期待

　この意味で、年初、これらブランド3剤が伸長する期待感があったが、必ずしも「バスタ」、「プリグロックスL」は3剤のなかでこの追い風に乗り切ったとはいえない。
　しかし、平成16農薬年度は、いっそう無登録農薬が市場から駆逐されることから、こういった登録のあるブランド剤が追い風を受けることをJA全農では期待している。
　さらに、無登録農薬がなくなることで、登録農薬でもジェネリック農薬や非農耕地に登録のある農薬が市場にどんどん参入し、ホームセンターなどでかなり安い価格で販売されるようになり、価格競争を招いているのが現状だ。
　この分野では、とくに価格に対して農家の関心が高い。ブランド3剤の中でも、「割安な価格で設定されている大型規格品がもっと、もっと注目されてくるだろう」（同）と見ている。

効果と割安感が実証された デジタルコラトップアクタラ

　低コスト育苗箱施用剤分野で、思い切った価格設定を行ったのが「デジタルコラトップアクタラ」だ。この分野の全体の価格水準を確実に引き下げている。新しい価格設定で始動した当年度は、約1万5000ケースの普及を果たし、平成16農薬年度は3倍強の約5万ケースの普及を目指している。

◆今年の冷害の中で高い効果を実証

　「デジタルコラトップアクタラ」は、何も価格だけが魅力というわけではない。10年ぶりの冷害に見舞われた今年、「今年使ってみて、特に東北地域を中心に非常に高い評価を得た」（同）という。筆者のところにも、「JAみやぎ登米」で善戦したという情報がきたくらいだ。
　思い切った価格設定を行った「デジタルコラトップアクタラ」。今後の普及に拍車がかかるが、他の競合剤が本剤に価格を合わせてきていることも事実。JA全農　営農・技術センター（平塚市）を中心に、JAグループの支援がなければここまで伸長しなかった側面もあるといえる。
　なお、関連して水稲用除草剤の「エリジャンジャンボ」も平成16農薬年度から系統一元での取扱いとなり、付記しておきたい。初期ジャンボ剤として注目したい。

◆直接購買品目の「嵐プリンス」

　水稲育苗箱施用剤も、先行し大型剤に成長した「ウィンアドマイヤー」、「Dr．オリゼプリンス」を中心に豊富な品揃えとなっている。地域、条件に応じた商品を選択していきたい。
　この中で、この分野の新規直接購買品目として「嵐プリンス」（系統一元流通）が注目されている。いもち病から紋枯病まで効果が優れ、かつ、残効性が長い。来年には農薬登録を取得すると見られるが、今年の特別連絡試験でも高い評価が得られており、期待したい。

軌道に乗った『JA POP甲子園』　JA店舗・購買窓口の活性化へ

　JA全農は11月21日、JAビルにおいて第2回『JA　POP甲子園』選考会を開催した。
　この『JA　POP甲子園』とは、JA店舗や購買窓口の活性化と組合員への情報提供を目的としたもの。具体的には、茎葉処理除草剤「ラウンドアップハイロード」とJAグループが開発した新規園芸用殺虫剤「ジェイエース」を題材としたPOP（店頭ディスプレイ）コンテストである。
　第1回目の昨年は、「ラウンドアップハイロード」だけのコンテストだったが、2回目となる今回はこれに「ジェイエース」を加えた2品目が題材として設定された。ディスプレイ部門と-POP部門もディスプレイ部門に一本化されている。

◆今年の最優秀賞では山口JA豊関が連覇

　今回の『JA　POP甲子園』には、全国各地から昨年の2倍以上の79点の応募があった。いずれも、文字・色・形に斬新的な工夫を凝らしたもので、力作ぞろいで選考委員を悩ましたぐらいだ。栄えある最優秀賞に輝いたのは山口・JA豊関　下関東部営農経済支部で、昨年に続く受賞で2連覇となった（表参照）。

　なお、JA全農では、第3回『JA　POP甲子園』に向けて準備を進めている。夢を広げるコンテストとして、より多くのJAの参加を本紙でも呼びかけたい。