農業協同組合新聞 JACOM
   
特集 絆の強化と仲間づくりで事業基盤を確立――JA共済事業のめざすもの

対談 「農の魂」を忘れずに事業を展開
前田 千尋 JA共済連代表理事理事長
梶井 功 東京農工大名誉教授

 JA共済連は、これからの3か年は「JA共済が今後とも組合員・利用者の信頼と期待に応え、永続的に最良の安心と満足を提供し続けていくことができるかの分岐点となる3か年である」と位置づけ、「No.1の安心と満足提供のために」を実現するために16年度から「JA共済3か年計画」に取り組んでいる。
 この「3か年計画」の重要取組課題を中心に、JA共済事業のめざすものやあり方などについて、前田千尋理事長と梶井功東京農工大名誉教授に忌憚なく語りあっていただいた。

系統役職員の努力で全国目標を達成――15年度実績

前田 千尋氏
まえだ・ちひろ 昭和12年生まれ。九州大学理学部卒。昭和35年全共連入会、大阪支所長、数理部長、総合企画部長を歴任、平成5年参事、8年常務理事、12年代表理事専務、14年代表理事理事長就任。

 梶井 昨年度の事業実績は、長期共済で6年連続、年金共済で4年連続して目標を達成しましたが、これをどう評価されていますか。

 前田 景気低迷が長引いていること、天候不順による農作物への影響で農家所得が伸び悩むなど、厳しい環境でしたが、JAの総合事業の一つとして長年にわたる組合員や地域住民の方々の信頼があったこと。そしてなによりもJAを中心とした系統役職員のご努力の賜物だと考えていますし、本当にありがたいと思いますね。

 梶井 このご時世に目標を達成されたというのは、大変に立派なことだと思いますね。

 前田 ただ個別にみていくと、長期共済の場合には、建物更生共済はぐっと伸びましたが、生命共済はちょっと低迷したという問題はあります。建物更生共済が伸びたのは、昨年5月26日、7月26日、9月26日と北日本で3回地震が発生したことも影響していると思います。

 梶井 建物更生共済は私も契約者ですが、JA共済のなかでも評判がいいようですね。

 前田 損害保険と異なり地震が主契約で保障されており、自然災害に対する保障仕組みの良さを広くご理解いただいていることだと思いますね。

◆利用者の期待と信頼に応え競争激化に対応

梶井 功先生
かじい・いそし 大正15年新潟県生まれ。昭和25年東京大学農学部卒業。39年鹿児島大学農学部助教授、42年同大学教授、46年東京農工大学教授、平成2年定年退官、7年東京農工大学学長。14年東京農工大名誉教授。著書に『梶井功著作集』(筑波書房)など。

 梶井 最近の状況をみると、生損保との競争が激しいようですが。

 前田 保険業界も自由化、規制緩和が相当に進行して、お互いに熾烈な競争をし、生き残りを賭けた経営統合も進んでいます。と同時に、契約者・利用者のニーズも変化しております。その変化をどう敏感に察知して新しい仕組み・商品を出していくかという面での競争も出てきています。

 梶井 最近は国内大手の「漢字」生損保よりも外資系の「カタカナ」生損保の方が伸びているようですね。

 前田 私たちの立場からみれば競争が少ない方がいいのですが、利用者のみなさんからみればいろいろな選択肢があった方がいいわけです。やはり、事業体としても、利用するみなさんがJA共済に加入して本当によかったと思ってもらえるような取組みを、組合員・利用者が満足できるように常に努力をしていくことが必要ですね。そういう意味では、競争がシビアになってくることは、利用者からみれば選択肢が広がりいいことだともいえますね。
 世の中の変化をどれほど早く察知してみなさんの期待と信頼に応えるかという感度が必要になってきましたね。

JA共済の強みの発揮と事業力の強化 「3か年計画」のポイント

◆「絆の強化と仲間づくり」をJAの総合力で実現

 梶井 そういうことを意識されて策定されたのが、今年度からの「3か年計画」ということだと思いますが、一番のポイントはなんですか。

 前田 組合員のご理解と諸先輩を含めて系統役職員のご尽力による50数年の歴史によって、これだけの事業規模にまで発展をさせていただきました。したがってこれに応える社会的な責任があるわけです。「3か年計画」では「No.1の安心と満足の提供のために」というサブタイトルをつけましたが、これをどう実現していくかだと考えています。
 そのために「JA共済の“強み”の発揮による“絆の強化と仲間づくり”の積極的展開」を重点取組事項の第一に掲げました。

 梶井 「JA共済の強み」とは何をさしているのですか。

 前田 共済事業は、JAの総合事業の一つとしてやってきたことで組合員から安心・信頼を得ていること。そして、より良い保障仕組みをより安い掛け金で提供しているということ。さらに、経営の健全性が確保されていることです。

 梶井 「絆の強化」というのは…。

 前田 農村部での高齢化の伸展や混住化、組合員の減少と准組合員の増加など事業基盤が変容してきています。そうしたなかで、既契約者に一定のサービスを提供する「JA共済しあわせ夢くらぶ」を軸に、既存の利用者との結びつきをもっと強めようということです。

 梶井 「仲間づくり」は未契約者との関係ですか。

 前田 次世代を担う人たちにJA共済の良さを理解してもらい、積極的に利用してもらえたらと願っています。
 新しい仲間づくりをするということは、共済事業だけではなく、経済事業・営農指導や信用事業を含めたオールJAとしての良さを理解してもらい、その一つの事業であるJA共済事業を利用してもらうということだと考えています。
 長い目でみた場合に、事業基盤である農村部の市場が縮小化しつつありますので、そのことをキチンと認識して、この仲間づくりに積極的に取り組んでいきたいと考えています。

◆競争力・健全性・信頼性を確保し「事業力」を強化

梶井 功先生

 梶井 重点取組事項の2つ目はなんですか。

 前田 「“JA共済事業改革”の着実な実践による事業力の強化」ということです。昨年のJA全国大会でも、JA改革の断行を決議していますが、JA共済も改革を実行することで事業力を強化していくということです。

 梶井 「事業力」というのは、独特な言葉だと思いますが、どういう内容ですか。

 前田 競争力と健全性と信頼性の3つを合わせたものです。この3つは相互に作用します。信頼性があるから利用してもらう。利用してもらうから競争力が強くなる。競争力が強いから信頼してもらえるし、健全性も確保できるというようにです。
 これを「体力」といってもいいのですが、単なる肉体的な体力だけではなくて、精神的な体力・健全性がなくてはいけないわけです。事業量が多いということだけではなくて、われわれは何のために共済事業を行っているのかという、事業の目的と使命をキチンと理解したうえで、組合員・利用者のみなさんを視点においた事業運営をやっていくという…。
 健全性についても、財務の健全性と同時に、何のためにという使命・目的を理解して運営していくことです。信頼性も、価格が安いし内容も良い、それだけでいいのか。平素からの組合員・利用者との対話とか連携とか、非価格的な面でのサービスがなければ生まれませんね。だから、諸々の要素がここには入っているわけです。

◆組合員・利用者への「奉仕」が協同組合の精神

 梶井 協同組合の事業のあり方そのものですね。

 前田 そうです。そういう原点に則った事業展開ということです。

 梶井 共済事業は「協同組合事業の一環としてやっているのであって、不特定多数を相手にした保険とは違うんですよ」ということですね。

 前田 農協法8条には「組合員及び会員のために最大の奉仕をすることを目的とし、営利を目的としてその事業を行つてはならない」と書いてあります。短い文面ですが、農協法は良くできているなと思いますね。損をしてはいけないわけですが…。

 梶井 損をすれば事業継続ができないわけですからね。

 前田 「奉仕」ということはある意味では、最近いわれる法令遵守とかコンプライアンスに通じますね。法令違反というのは自分だけ得をしようとやるから起きるわけですね。

 梶井 本来、協同組合としての事業のあり方を踏まえていれば、コンプライアンスなんて問題になるはずがないんですね。

 前田 現実には、いろいろと問題が起きていますので、私たち役員も含めて心しなければいけないと思いますね。

 梶井 昭和22年制定時の農協法では、組合事業についての組合員への教育も組合の事業だと書いてあったんですね。いまは、それがなくなり問題だと、私は思っているんですが…。

 前田 教育は組合員との相互教育ではないかと思いますね。

 梶井 職員が事業は組合員に奉仕するためにやっていることを踏まえていれば、組合員からも返ってくるわけですよ。

 前田 農家組合員があってJAがあり連合会があるわけですからね。

 梶井 ここのところ事業効率ばかりがいわれて、そういった精神が忘れられている感がありますね。

 前田 JA共済連の新井会長は「農魂耕心」「農魂商才」ということを話されます。つまり、技術論は生損保と同じだから、そうした専門性については高いレベルをめざす。しかし、「農の魂」「農の心」はしっかり持ち、忘れてはいけないという意味だと私は理解しています。

 梶井 「事業力」という言葉には、そういう思いが込められているわけですね。

◆共栄火災含めて経営資源の有効活用――事業改革のポイント

前田 千尋氏

 梶井 話は戻りますが、事業改革については、何がポイントだとお考えですか。

 前田 JAは組合員・利用者との接点であり、第一線ですから、そこにおける推進活動とか専門性をもったLAの充実、事務処理を適切かつ迅速に実施するといった意味での体制整備と人材の育成が重要だと思っています。連合会も12年4月に統合しましたが、共済事業を推進するために第一線のJAがより行動しやすいようなバックアップ体制をどうとるかだと考えています。
 連合会の事務処理ももっと合理化・効率化できないかと考えています。それは、良いものを安く、しかも組合員・利用者へのサービスの質は落としてはいけないわけですから、どこかに無駄があればそれを省いて効率化をはからないといけない、ということが求められています。
 それから昨年、いろいろな経緯がありましたが、共栄火災を子会社にしました。共栄火災は昭和17年に産業組合がつくった保険会社ですので、同じ協同組合組織の一員として、お互いの経営資源を有効に活用するために一緒になったわけです。

◆時代の変化に対応した仕組み・保障を開発

 梶井 「3か年」のスタートにあたって新しい商品も出されているわけですね。

 前田 いろいろ検討し、この4月に5つの保障仕組みを出しました。1つは医療共済「べすとけあ」です。従来、49歳までを対象にした「定期医療共済」がありましたが、高齢者からも要望がありましたので、そういう年齢層の方にも利用していただける仕組みとして開発しました。2つ目は、年金共済で予定利率変動型のものを新設しました。3つ目が建物更生共済を自然災害の小損害に対応できるようにリニューアルすると同時に、将来の環境変化にも柔軟に対応できる仕組みの構築をめざして、保障期間を5年または10年に短縮し、10年契約の場合には、契約者の希望により最長30年まで保障が継続できる「継続特約」を設けるなど制度を変更しました。
 自動車共済では、リスク細分型のものを用意しましたし、火災共済でも仕組みの改訂をしました。

 梶井 医療共済とか年金共済は、外資系がずいぶん売り込んでいますね。

 前田 昔なら親父が死亡したら家族が困るだろうからと「家族のために」とか、いざというときにもらえる保障・仕組みが主流でしたが、いまは、長命になっていますから、介護とか医療とか自分のための保障にニーズが変化をしてきています。農村部でもそういう変化が起きていますね。
 そうした時代の変化に対応した仕組みの開発をこれからも行っていかないといけないと考えています。

◆組織力の発揮で組合員の営農・生活向上に貢献

 梶井 これまでのお話を伺っていると「絆の強化」と「事業力」は裏表の関係にあるんですね。

 前田 そうなんです。絆を強めて、それなりの利用者がいなければ事業力もついてきませんしね。機能を高め運用力そして保障仕組みの質も良くなければいけない。そして自分たちの仕事は、農家組合員・利用者の幸せにつながるんだ、組合員の営農・生活の向上に寄与しているんだという自負をもつことですね。

 梶井 親父は農業をやっていてJA共済を利用しているが、息子は会社に勤めていてそちらで保険にとなりがちですね。

 前田 そうなんです。農村から都会に出てこられると、JAが近くにない場合があるので、例えばJA共済連の全国本部に窓口を設けて相談にきてもらったらどうかなと思いますね。そして信用事業関係の相談がきたら農林中金につなぐとか、経済事業関係なら全農につなげばいいわけです。全国連がそれぞれそういう窓口を設けて連携すればいいのではないか。それが組織力ではないでしょうか。
 それから、いま食料・農業・農村基本計画が見直されていますが、私は、株式会社などに任せるのではなく、集落営農をJAが中心になって築き上げていくべきだと思います。そうしないと協同組合としての組織力が発揮できないのでは…。

 梶井 水田農業ビジョンも検討されていますが、誰かに任せようというところは少ないですね。お互いの力を出し合ってがんばってやっていこうと知恵を働かせています。
 この間、富山に行きましたら、集落の役員が大変多いんです。聞いたら、いずれみんなが何かの役員をしなければならないとしておくことが、互いの協同関係を維持するために大事だといわれ、なるほどと思いましたね。

 前田 そういう協同の力・組織の力が全国目標達成の原動力だと思いますね。

◆良さを理解してもらえばまだ普及できる余地はある

対談風景

 梶井 普及推進面での課題としてはどういうことがありますか。

 前田 長期共済の保有が5年連続減少していることで、これになんとか歯止めをかけなければいけないと考えています。そのためにもニューパートナーをいかに獲得するかが課題ですね。
 JA共済利用者の97%が他の保険会社を利用しているというデータがあります。ですから組合員や地域の人から選ばれるJA共済にどう育てるか。そのために信頼性だとか健全性や競争力といった事業力が必要なわけです。
 もう一つは、「ひと・いえ・くるま」の3事業を利用しているのは2割、2事業利用が3割で、あとの5割の人は1つなんです。

 梶井 まだまだ余地があるわけですね。

 前田 本当に理解をしていただく努力をすれば余地はあると思います。それをどう実現するかですね。
 現実問題として組合員が減っていますから、地域の人に理解をしていただいて、共済事業だけではなく信用事業も経済事業も利用してもらう准組合員を増やす必要がありますね。そういう意味では、JAそのものが地域に開かれた事業展開をし、組合員や地域の人から選ばれるJA共済にしなければいけないということですね。

従来の諸施策を法定化し社会的責任を明確にする農協法改正

 梶井 国会で農協法改正が審議されていますが、これだけ共済事業関係が農協法改正に入ったのは、昭和29年以来50年ぶりですね。

 前田 現在は通達・通知など行政指導と定款や共済規程など自治規範で事業の健全性を確保するための諸施策を実施していますが、これでは関係者しか分からないわけです。JA共済は資金面でも事業量の面でも大きな規模になりましたから、これらを法定化することで、社会的な責任や信頼性、健全性を法律的にきちんと明確にすることだと思います。

 梶井 国会を通らなければ確定しませんが、改正案のポイントはなんですか。

 前田 一つは、組合員・利用者の利便性向上の観点から、自動車・自賠責共済取次店制度について機能の強化をはかることです。
 もう一つは、JAが保険会社の業務の代理、事務の代行が行えるようになることです。これは子会社である共栄火災のニーズのある商品をJAで販売できるようにすることが私たちの考え方です。しかし、法文上は特定な会社名を明記できませんので、「JAが保険会社の業務の代理・事務の代行ができる」というような表現になっているわけです。私たちは協同組合組織ですから、他社からではなくて、協同組合組織がつくった共栄火災の商品を販売していくのが組織運動だと考えていますので、各JAにもそのことの理解を求めていきたいと思います。

 梶井 法改正がされても、運営に変わりはないわけですね。

 前田 基本的には変わりはありません。

「相互扶助」を事業の原点に

 梶井 最後に、JAの事業活動のなかで共済事業はどのような役割を果たしていくとお考えですか。

 前田 JAは、農家組合員と地域住民の営農と生活の向上・安定、言葉を代えれば、豊かな生活、幸せな生活をめざすための協同組合組織です。そのためにいろいろな事業展開をしているわけです。そのなかで共済事業は「ひと・いえ・くるま」の総合保障を通じて、生活の安定・向上に貢献をすることだと考えていますし、JA総合事業の大きな柱の一つを担っていると考えています。
 農家組合員が、貯金をするにも、共済に加入するにも、一定の収入がなければいけませんから、営農・経済事業を基本に、将来の生活設計に沿って幸せな一生が送ってもらえることを願っています。そのために、民簡保に負けない良い仕組み・保障をより安く提供していけるかが、私たちの使命だと考えています。その使命を常に忘れないようにと「3か年計画」の裏表紙に「JA共済の使命」を掲載しています。

 梶井 これはどのような経過でつくられたのですか。

 前田 これは「3か年計画」を策定するために、JAや県本部の役員と協議するなかで、キチンと役職員が「何のために仕事をしているのか」をお互いに確認しようではないかという提案がありまとめたものです。

 梶井 一番初めに「“相互扶助”を事業活動の原点として」とありますが、大事なのはここのところですね。

 前田 私たちはそういう精神で仕事をしているのだから、職員間でも足を引っ張り合うのではなく、お互いに手をさしのべあったらどうだ、と職員にもいうんですよ。そうでないと事業も伸びないと思いますね。
 この使命をブレークダウンして「行動指針」をつくるべきだという意見もありますが、まだそこまではできていません。

 梶井 こういうことを出すことで、不特定多数を相手にする保険とは根本的な性格が違うということが明確になりますね。

 前田 新井会長がいわれるように、技術論や制度上の課題については生損保に負けない専門性をもちながら、農の魂を忘れずに事業展開をすることで、これからの厳しい状況を乗り切っていきたいと考えています。

 梶井 今日はありがとうございました。

JA共済の使命
 1.JA共済は、農業協同組合が理念とする「相互扶助」を事業活動の原点とし、常に組合員・利用者の信頼と期待に応え、「安心」と「満足」を提供します。
 2.JA共済は、最良の保障・価格・サービスによる「ひと・いえ・くるまの総合保障」の提供を通じて、組合員・利用者の豊かな生活づくりに努めます。
 3.JA共済は、事業活動の積極的な取組みを通じて、豊かで安心して暮らすことのできる地域社会づくりに貢献します。

インタビューを終えて
 産業組合全国大会が、産業組合による保険経営の決議をし、運動を展開するのは関東大震災の翌年大正13(1924)年だが、その4、5年前に、産組中央会道家斉理事と産組中央会参事としての佐藤寛次先生が相前後してヨーロッパ諸国の協同組合運動を視察、各国で協同組合保険事業が活発に行われていることを知り、帰国報告で二人とも、“日本では、保険事業が行われていない。これは産業組合の相互扶助の精神からいうと、もっとも徹底した事業と思うが、わが国の組合ではこれが欠けている。これは保険業法との関係でもあろうが、近来、社会問題などがだんだん複雑になるし…やはり保険制度が産業組合の事業の中でも、もっとも必要ではないかと感じた”
という意味の報告をしているということを、亡くなられた黒川泰一氏(全共連元常務)が紹介していた(太字は梶井)。
 理事長との対談で、「JA共済の使命」がつくられた経緯、とくに“相互扶助”の一句が入った意味を教えていただいて、この故黒川氏の紹介を思い出した次第。
 生保業界との競争が、外資系カタカナ生保の進出で昨今はいっそう激しくなっているなかで、共済事業はこの数年連続して事業目標を達成するという立派な業績をあげているが、この協同組合運動の原点をしっかりとおさえて取り組んだからこその業績であろう。「3か年計画」がさらにその道を確かなものにすることを、そしてJA系統全体にそれが滲透することを期待したい。(梶井)

(2004.5.20)


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